アメリカ・センサスと「人種」をめぐる境界―個票にみるマイノリティへの調査実態の歴史

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アメリカ・センサスと「人種」をめぐる境界―個票にみるマイノリティへの調査実態の歴史

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  • サイズ A5判/ページ数 608p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326200597
  • NDC分類 316.853
  • Cコード C3022

出版社内容情報

「マイノリティ」を巡る米国センサス史と歴史学の新たな方法論。人口調査の実態を通じ「ホワイトネス」への包摂と排除の歴史を繙く。

センサスは「マイノリティ」をどのように調査、管理、監視し、それは如何なる排斥につながったのか。「名もなき人々」へのセンサスの記録と日本側査証等史料の相互参照により、幕末?明治初期の環太平洋の移動と移民史のリンケージにおいて新たに見えてくるものとは。膨大な調査票から「ホワイトネス」への包摂と排除の歴史を繙く。

内容説明

アメリカ・センサスはマイノリティをどのように調査し、管理し、監視し、それが如何なる排斥につながったのか。「名もなき人々」へのセンサスの記録と日本側査証史料等の相互参照により、幕末~明治初期の環太平洋の移動と移民史のリンケージにおいて新たに見えてくるものとは。マイノリティをめぐる歴史学の新たな方法論。センサスを通じた「ホワイトネス」への包摂と排除の歴史を繙く。

目次

序章 アメリカ・センサスと「人種」をめぐる境界
第1章 「その他全ての自由人」―マイノリティへのアメリカ・センサス調査の初期事例
第2章 「その他全ての自由人」の変容と調査票にみる中国人の「人種」の境界
第3章 一八五二年カリフォルニア州センサス、一八六〇年連邦センサス―「チャイニーズ」をめぐる調査票への接近
第4章 「ジャパニーズ」をめぐる調査票への接近―一八六〇~七〇年
第5章 「ジャパニーズ」をめぐる調査票への接近―一八八〇年
第6章 センサスにおける認知と排斥/無視と包摂
終章 センサス「人種」分類をめぐるポリティクス

著者等紹介

菅(七戸)美弥[スガシチノヘミヤ]
1969年生。2001年国際基督教大学大学院博士課程修了(博士・学術)。現在、東京学芸大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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BLACK無糖好き

19
今年2020年は、アメリカで10年毎に行われるセンサス(国勢調査)が実施される。本書は1790年からのセンサスの実施過程を辿り、センサスをめぐる人種項目の変容と人種「肌の色」の境界の変遷を明らかにしている点が特徴。膨大な量の調査票を一次史料として検証したそうだ。相当根気のいる作業だったと思われる。調査の質問項目の変遷や細かい修正跡なども検証し、センサスを通じてマイノリティに対する「認知・監視・消去」が絡み合う「包括的人種政策」の輪郭が1890年に明確になったとしている。しかしよくここまで調べたもんだ。2020/07/06

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