出版社内容情報
本書は、物理学への応用を念頭においたPythonによる科学技術計算の入門書である。科学技術計算ではFortranやC言語が主流であったが、今から計算科学の分野へ足を踏み入れようという人にとっては、Pythonはうってつけのプログラミング言語といえる。
本書では「最近の高級言語によって手軽に科学技術計算を行うために必要な知識やテクニックを最短距離で習得する」ことを目標とし、この分野における数多くの良書との差別化を図っている。初めて計算機に触れる人を念頭に、通常はあまり含まれないであろう、プログラミング言語そのものや、ライブラリの基本的な使い方にかなりの紙数を割いている。また、Pythonで標準的なライブラリであるNumpyやScipyにデフォルトで実装されているアルゴリズムについては、多少高度と思われる内容でも意識して説明を加えている(これはアルゴリズムそのものを理解して欲しいというよりは、その概念を理解し、誤った使用や効率の悪い使用を防ぐことを目的としている)。
そのほか、著者らの専門である物性物理学への応用で重要となる内容も含めた。
目次
Pythonプログラミングへの準備
Pythonの基礎‐基本的なルール
Pythonの基礎‐ライブラリ
数値積分
常微分方程式
線形代数
根の探索問題
偏微分方程式
モンテカルロ法
確率微分方程式
最適化問題
著者等紹介
野本拓也[ノモトタクヤ]
2017年京都大学大学院理学研究科物理学・宇宙物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。現在、東京大学先端科学技術研究センター講師
是常隆[コレツネタカシ]
2004年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。現在、東北大学大学院理学研究科物理学専攻准教授
有田亮太郎[アリタリョウタロウ]
2000年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。現在、東京大学先端科学技術研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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