河出ブックス
「旅」の誕生―平安‐江戸時代の紀行文学を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624839
  • NDC分類 384.37
  • Cコード C0326

出版社内容情報

辛苦の移動から笑いと好奇心の旅へ!古記録研究の第一人者がさまざまな紀行文学を読み解き浮かび上がらせる、日本人の「旅」の歴史。

倉本 一宏[クラモト カズヒロ]
著・文・その他

内容説明

いにしえから人々はどのような心持ちで「旅」をしてきたのか?“行楽”としての「旅」はいつ頃始まったのか?歌枕が「旅」の発展において果たした役割とは?『伊勢物語』『いほぬし』『更級日記』『海道記』『東関紀行』『十六夜日記』『とはずがたり』『野ざらし紀行』『笈の小文』『東海道中膝栗毛』『江戸参府紀行』…平安から鎌倉、そして江戸時代、東海道を旅した人々が残した十一の紀行文学から浮かび上がる、日本の「旅」の移り変わり。

目次

序章 平安から江戸時代の「旅」と紀行文学
第1章 辛苦の移動―詠嘆する貴族たち・平安時代(在原業平の東下り―恋しき都と女;菅原孝標女の帰京―『源氏物語』の待つ都へ)
第2章 名所の誕生―故地・景勝へのまなざし・鎌倉時代(紀行文学の成立―綴られた旧跡と歌枕;阿仏尼の悲喜交々―訴訟と歌道と;後深草院二条と東海道―愛と修行と和歌の道)
第3章 ひろがりゆく「旅」―多様化と行楽化・江戸時代(芭蕉の訪ねた古来の名所―俳聖による再名所化;遊べや歌え弥次さん・喜多さんの行楽―庶民の物見遊山;異人シーボルトの目―旅と観察の合間)
終章 「旅」の誕生

著者等紹介

倉本一宏[クラモトカズヒロ]
1958年、三重県津市生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。現在、国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代政治史、古記録学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

44
旅=行楽という概念は、近世に成立(7頁)。醒ヶ井は『十六夜日記』に登場する。現在でも中山道の脇に名水「居醒(いざめ)の清水」が湧き続けている(89頁)。既に京都へは35往復ぐらいしているので、ここでお土産を買ったことは1回あったのを思い出した。養殖は水がいいから成り立っているとも思える。松尾芭蕉もまた、長い旅路でかかとが傷ついていることは西行にも似るといえる(154頁)。四日市の宿でのこと。弥次郎兵衛・喜多八。2016/03/23

singoito2

7
読友さんのレヴュ切っ掛けで借りてきました。私は身辺雑事の歴史の本が好きなんですが、本書も楽しめました。古代から近世までの文学作品とともに東海道を何往復もする本ですが、図版も多数で、時々、肩のこらないお話も織り交ぜつつ、全然飽きさせません。この本を片手に東海道をアチコチ、旅してみたいなぁ、という気にさせてくれる一冊でした。2022/05/05

うえ

6
「江戸時代初期の道路は…降雨でぬかるみとなる状況であった。そのため幕府は、敷石、板石、車石による舗装など道路の補修行い…一里塚を築かせた。…江戸時代の交通の発達には目を見張るものがあった。大名の参勤交代に加え、庶民の旅も、広く行われるようになった…往来切手や関所手形を必要とし、関所における厳しい通関を経てのこととはいえ、庶民が「旅」に出られるようになった…特に参勤交代のために伝馬や荷継ぎの制度が整備されていたが、参勤交代は年中行われていたわけではなく、それ以外の季節には庶民がそれらを利用することができた」2022/04/20

takao

3
ふむ2022/08/03

ちゃも

2
なかなか読むのがたいへんでしたが無事読了!面白かったです~。この作者さんの他の本も読んでみたいですね。2016/04/01

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