出版社内容情報
精子と卵子、受精についての詳細な調査によって得られた著者の革命的な理論は、全世界の生物学者を驚かせた。日常の性行動を解釈し直し、性に対する常識をまったく新しい観点から捉えた衝撃作!
内容説明
射精された精液に含まれる精子の数は変化する。それは前回のセックスとの間隔や相手と一緒にいた時間に関係する―この驚くべき著者の理論は、全世界の生物学者を驚かせた。私たちの日常の性行動を解釈し直し、性に対する既成の概念を革命的に変える、まったく新しい観点から生み出された衝撃作。
目次
1 世代勝ち抜き競争
2 ルーティン・セックス
3 精子戦争
4 不倫のコスト
5 密かな期待
6 失敗も一つの戦略
7 遺伝子ショッピング
8 オーガズム
9 セックスのテクニック
10 異性愛と同性愛
11 子孫繁栄の総得点
著者等紹介
ベイカー,ロビン[ベイカー,ロビン][Baker,Robin]
生物学者。英国マンチェスター大学で教鞭をとっていた。1995年の『精子競争』で一躍有名になった。その実証的な研究方法と結果は、多くの専門家たちを驚嘆させた
秋川百合[アキカワユリ]
国際基督教大学卒業。新聞記者を経て、現在フリー・ジャーナリスト。女性問題、医療問題などをテーマに取材・執筆活動をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちぇけら
14
なんだか1つのファンタジーのように感じられてしまう。読みやすさのためか物語のようなものが導入として描かれているせいかもしれない。精子には色んな働きのやつがいるとか、女性に溜め込む精子の量を一定にしようとしてるとか、ほんとにそうなってたらすごいなあと思うぐらいで終わってしまった。後半はぐだってきたかな。2017/06/12
ハイちん
13
長きに渡る資格試験の勉強が終わったので、ようやく読書ができるぞーってことで、まず手に取ったのがこの本だった。「精子戦争」は、人間のセックスのメカニズムを科学的見地から解き明かしていくという本である。なぜ不倫をするのか。なぜマスターベーションをするのか(ちなみに男と女でマスターベーションの効果はまるで異なる)。女性がオーガズムを感じるタイミングがまちまちなのはなぜか。異性に話したらセクハラで訴えられそうなネタを、本気で研究した著者がすごい。2017/10/11
九曜紋
11
読んでいて、ふと既視感に襲われた。90年代に動物行動学者の竹内久美子が似たようなことを書いていたような記憶がある。より優れた遺伝子を残すための男の戦略と女の戦略。それを記述したストーリーだけを見ると、かなり下品で低俗だな、という感想を禁じ得ない。著者は生物学者なのでそれなりに根拠のある内容なのだろうが、「トンデモ本」に分類される恐れなしとしない。正直なところ赤裸々な男女の営みの描写には辟易する。2019/02/15
月をみるもの
9
人間の精子の 1% だけが受精能力を持ち、あとは他の男の精子の侵入をくいとめるためだけの blocker だか Killer だと言うのだが、ざっと関連論文を眺める限り、そういう事実はないようだ。それが本当なら、不妊治療に根本的な変化が起きたはずだが、そういう話も聞いたことないし(http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa15.html)。まあ、そもそもテレビ番組用に撮影されたビデオが最大の証拠だとか言ってる時点で、信頼性は推して知るべしである。2017/02/05
Yasuhiro
6
凄いタイトルに惹かれて読んでみたら、学術的に子孫繁栄について論じられてました 昨今芸能界で不倫が問題になっているが、この本を読むと子孫繁栄のために人間に組み込まれたプログラムなので仕方ない気がしてきた2016/10/06