出版社内容情報
喜田学の確信である先住民族と賤民の研究を中心に、晩年の課題であった水平社と対立した融和思想の両義性を今日の視点で検討する。
内容説明
先住民・古代史・部落問題研究のさきがけ。その時代性と可能性を、塩見鮮一郎がていねいに読み解く。
目次
第1章 喜田貞吉の前半生(一生;祖母・かめ;生年のややこしさ ほか)
第2章 華やかな論争(前史・教科書事件;ふたつの変化;神篭石論争 ほか)
第3章 民族と賎民の歴史(民族の歴史;エミシから「民族と歴史」へ;米騒動と融和運動 ほか)
補章 融和再考―あとがきに代えて
著者等紹介
塩見鮮一郎[シオミセンイチロウ]
1938年、岡山県生まれ。作家。河出書房新社編集部を経て著述業に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kazuo
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喜田貞吉の個人、時代、著作、思想についての情報が得られた。 加えて日鮮同祖論への言及から派生して、天孫降臨神話に対して科学的な解釈を加えた論があるのか興味がわいた。 インターネット検索で金光林氏(現新潟産業大学教授)の論文を発見。 氏の論文が思想的対立が論点であるのは逆に、日鮮同祖論そのものが思想的対立に持ち込めるほど科学的でないということであるとの結論と読める。 天孫降臨神話において、形而上から形而下への展開が親子関係で形而下に展開されているところに根本的問題があるのではないか。 2014/09/24
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