自殺の国

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309021379
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

猶予は2日。決行日は6月19日神奈川です―ネットに飛び交う「自殺」「逝きたい」の文字。電車の中、携帯電話を手にその画面を見つめる少女、市原百音・高校一年生。形だけの友人関係、形だけの家族―「死」に魅せられた少女は、21時12分、品川発の電車に乗って、彼らとの「約束の場所」へと向かうのだが…。柳美里、2年半ぶりの最新小説。

著者等紹介

柳美里[ユウミリ]
1968年生まれ。高校中退後、東由多加率いる「東京キッドブラザース」に入団。役者、演出助手を経て、86年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。93年『魚の祭』で岸田國士戯曲賞を最年少で受賞。97年『家族シネマ』で芥川賞を受賞。著書に『フルハウス』(泉鏡花文学賞、野間文芸新人賞)、『ゴールドラッシュ』(木山捷平文学賞)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

73
彼らの危うさがある意味怖かった。本は読みにくかった。2016/11/20

ともくん

40
死とは何ですか? 何故、自ら死を選ぶのだろう。 生とは何ですか? 何故、一生懸命生きているのだろう。 女子高生、市原百音は考える。 そして、百音は書き込む。 自殺サイトに。 そこから、何か始まるのだろうか。 果たして、終わってしまうのだろうか。 2023/02/28

つきみ

27
私は果たして娘を、生きて大人に育てられるのかと不安にかられた。ギリギリのところで生きていた思春期を思い出し、胸がえぐられる思いで読んだ。でも何故か傷口に塩を塗るような柳美里がとても好き。百音がギリギリで引き返したのは、おばあちゃんに愛された記憶があったから。誰かから無償で愛される記憶があれば人は生きていけるかもしれないと少し希望。2013/04/21

のりオバ

18
すべて、主人公である女子高校生の視点で描かれています。時々、心の中で思うつぶやきが、クスッと笑えます😄 要はどんなことがあろうと、寿命が来るまで(事故とかも含む)生にしがみついて行こう・・・とにかく今は生きているのだから・・・🙁 という、キレイで、しかも厳しい一冊でした📙2020/09/22

skellig@topsy-turvy

17
空虚な家族と友人関係に囲まれた高校生の百音。ネットの掲示板を介して自殺志願者と共に自殺を計画、実行するものの……。人間の汚さや狡さに辟易し、「友達」の女子高生の協調強制に独り静かに耐えていた彼女は、内側で荒れ狂う感情を死に向ける。しかしそれは「消失」への望みで、具体的な生命活動停止ではない。人によっては中途半端と感じるかもしれないが、リアルはそうした中間で揺れ動くものだと思う。主人公が無駄に被害者ぶるところもなく、好印象。2013/10/06

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