内容説明
連邦政府、ニューヨーク州と市の強力なバックアップのもとに、第二次世界大戦を挟んでその前後、1970年代までニューヨークのマスター・ビルダーとして君臨したロバート・モーゼスと、一介の住民代表でフリー・ジャーナリスト、ジェイン・ジェイコブズとの間の30年間にわたるワシントンスクエアパークとその周辺環境の保全をめぐる壮絶な闘い。現在、都市計画を学ぶ者にとってバイブルともいえる必読の書、ジェイコブズの『アメリカ大都市の死と生』がいかに生まれたか、その誕生の背景が明らかにされ、今日、日本でも常に直面する「開発か保全か」の問題の本質がすでに鮮やかに描き出されている。
目次
序章 混乱と秩序
第1章 スクラントン出身の田舎娘
第2章 マスター・ビルダー
第3章 ワシントンスクエアパークの闘い
第4章 グリニッジ・ビレッジの都市再生
第5章 ローワーマンハッタン・エクスプレスウェイ
終章 それぞれの道
著者等紹介
フリント,アンソニー[フリント,アンソニー][Flint,Anthony]
ミドルバリー大学卒業後、コロンビア大学グラデュエイト・スクール・オブ・ジャーナリズム卒業。ジャーナリストとして25年間、主にボストングローブ社に勤務し、都市計画ならびに開発、建築、都市デザイン、住宅、運輸関係を取材。現在、マサチューセッツ州ケンブリッジのリンカーン土地政策研究所所属
渡邉泰彦[ワタナベヤスヒコ]
慶應義塾大学経済学部卒業、ペンシルバニア大学ウォートンスクールMBA。東京三菱銀行退任後、三菱地所にて丸の内再開発事業に携わる。アーバンランド・インスティチュート(ULI)・ジャパン会長、日本ファシリティマネジメント推進協会副会長などを歴任。現在、慶應大学ビジネススクール顧問、筑波大学大学院システム情報工学科客員教授など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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