出版社内容情報
マイペースなナマケモノ、カモになりたいのかモグラになりたいのかよく分からないカモノハシ、ずんぐりした甲羅のあまり身動きが取りにくいカメ。こんな生き物たちに問いかけたくなる。「ちょっと君たち、どうしてそうなっちゃったの!?」
なぜ生き物たちが、人間からしてみたらヘンな特徴を持つように進化したのか。そこで見えたのが、個々特有の生存戦略を持っていたことだ。
本書は、生き物が生き残りを成功させるために採用した進化を、サイエンスライターの著者が「なんでそうなった!?」をコンセプトに、進化生態学の研究成果を交えながら紹介。不可解で面白い行動や生態的変化を、なぜそうなったのか、わかりやすく解説します。
著者の生き物への熱い想いが伝わる本書は、幅広い読者に生物進化の素晴らしさを伝える一冊。
【目 次】
はじめに
目次
Chapter 1 不合理な恋愛の世界
ユニコーンの正体は死体クジラ めちゃくちゃ長いイッカクの角は何のため?/象牙は結局、長いほうが良いのか短いほうが良いのか/父、母になる 性別を変えるクマノミの不思議/プレゼントは僕1 メスに身を捧げるカマキリのオス/プレゼントは僕2 メスの一部と化すチョウチンアンコウのオス
Chapter 2 いくつ知ってる? 分かってるつもりで知らないヘンテコな生きざま
僕をひとりにしないで! ぼっち回避したがるオウムやインコ/恐竜に追いやられて夜型生活 哺乳類に夜行性と昼行性がいる理由/ハチミツは慈愛精神の賜物 ハチがハチミツを作る理由/僕は怠けているわけじゃない! ナマケモノが究極マイペースな理由/住みづらいなら変えればいいじゃない 生き残りをかけたビーバーのダム/飛行が先か? ぶら下がりが先か? いまだ解けないコウモリの進化
Chapter 3 ちょっとずるい生き延び方
みんなで生まれれば怖くない 13、1 7年周期で大量発生するセミ/植物が動物を襲う!? 植物が肉を食べるようになった理由/食べるな、危険! 毒チョウのふりをするシロオビアゲハ/50%の省エネを実現 他人に子育てさせるカッコウ/トウガラシ食べるべからず 刺激的な辛さは哺乳類と菌類へのいじめ
Chapter 4 個性を尊重した身体の進化
尻尾はなぜ消えた? 研究者を悩ませる人間の尻尾消失の謎/ゾウの鼻はマルチ機能 研究者を魅了し続ける進化と能力/長い首はモテ要素!? 今も議論が絶えないキリンの進化/はぐれヤドカリが進化の要 ヤドカリのお家探し事情/防御力アップのためにあらず!? カメの甲羅の意外な進化/進化の失敗作!? パンダが白黒な理由/動物界の炎上案件 乳類なのに卵を産むカモノハシ/やけに大きい種は巨大生物サイズ
内容説明
防御力アップのためじゃないカメの甲羅、動物界の炎上案件カモノハシ、怠け者ではないナマケモノ、恐竜に追いやられて夜型生活の哺乳類。生き物たちの進化の深部を「進化生態学」から解説!!
目次
1 不条理な恋愛の世界(ユニコーンの正体は死体クジラ―めちゃくちゃ長いイッカクの角は何のため?;父がある日、母になる―性別を変えるクマノミの不思議 ほか)
2 いくつ知ってる?分かってるつもりで知らないヘンテコな生きざま(防御力アップのためにあらず!?―カメの甲羅の意外な進化;恐竜に追いやられて夜型生活―哺乳類に夜行性と昼行性がいる理由 ほか)
3 ちょっとずるい生き延び方(みんなで生まれれば怖くない―13、17年周期で大量発生するセミ;食べるな、危険!―毒チョウのふりをするシロオビアゲハ ほか)
4 個性を尊重した身体の進化(僕をひとりにしないで!―ぼっち回避したがるオウムやインコ;はぐれヤドカリが進化の要―ヤドカリのお家探し事情 ほか)
著者等紹介
五十嵐杏南[イカラシアンナ]
1991年愛知県生まれ。日英両言語でものを書くサイエンスライター。時々サラリーマン、時々デジタルノマド。カナダのトロント大学で進化生態学・心理学を専攻(学士)。休学中に半年間在籍した沖縄科学技術大学院大学で執筆活動をはじめる。同大学卒業後、イギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドンに進学。科学の専門家と非専門家をつなぐことを目的とした学問「サイエンスコミュニケーション」の修士号を取得。2016年フリーに。2019年一般社団法人知識流動システム研究所フェロー就任。現在は、科学誌やオンラインメディアを中心に記事を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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