内容説明
南北朝時代のさきがけとなる両統迭立時代を生きた第九十二代天皇伏見院(1265~1317)の和歌三千首以上を収録。伏見院自身の筆になる「伏見院御集」は、古来「広沢切」として、その卓越した歌・筆跡が尊ばれ、多くの人々を魅了、諸家に分蔵されることになった。現段階において、その「広沢切」を可能な限り収集・翻刻。重出歌や他文献所載歌は洩れなく注記した。京極派和歌を考える際の最も基礎的で、不可欠な資料がここに誕生。
目次
伝本本文(東山御文庫蔵「後伏見天皇宸翰御詠歌」一〇一首;同右一〇〇首;京都国立博物館蔵「伏見天皇宸翰御歌集残巻」七九首;国立歴史民俗博物館蔵(高松宮旧蔵)
「伏見院宸翰御詠草」一〇一首
同右九九首
閑院宮旧蔵一〇〇首
同右一〇〇首 ほか)
断簡本文(『古筆学大成』所収断簡(切一~九二)
写真等、資料のある断簡(切九三~一四〇)
すでに活字化されているが(『伏見天皇御製集』など)、写真等、資料のない断簡(切一四一~一七二))
著者等紹介
久保木哲夫[クボキテツオ]
1931年生まれ。東京教育大学文学部卒業。都留文科大学名誉教授
別府節子[ベップセツコ]
1957年生まれ。東京女子大学文理学部日本文学科卒業。公益財団法人出光美術館学芸員(書跡)。淑徳大学非常勤講師
石澤一志[イシザワカズシ]
1968年生まれ。鶴見大学大学院博士後期課程修了、博士(文学)。目白大学社会学部専任講師
久保木秀夫[クボキヒデオ]
1972年生まれ。日本大学大学院中退、総合研究大学院大学博士(文学)取得。鶴見大学文学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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