目次
序 平安後期物語素描
第1部 『寝覚』『浜松』『狭衣』の世界(形式的処理による一つの場合―『寝覚』『浜松』に関して;形式的処理の一死角―『浜松中納言物語』をめぐって;『寝覚』『浜松』の位置―位置づけの前提条件の一考察;『寝覚』『浜松』の表現―その一、髪の描写語彙の相異;平安後期物語の新しさはどこにあるか―『寝覚』執筆時に意図された「新しさ」;後期物語は『源氏物語』の亜流か―「寝覚の広沢の准后」と「源氏の准太上天皇」;『浜松中納言物語』―平安後期文学の作品研究;東宮実仁親王の死は『狭衣物語』を変貌させたか―物語前史としての「源氏のおとど」の物語;堀川関白は幼帝補佐の摂政を経験した―『狭衣物語』の作者の政治史認識)
第2部 進化する『堤中納言物語』論(『堤中納言物語』解説(その1)
『堤中納言物語』解説(その2)―『堤中納言物語』の成立の謎をとく
『堤中納言物語』解説(その3)―十編の集合とその完成まで
「花桜折る少将」の光遠、季光、光季―勝手な読みの功罪
「逢坂越えぬ権中納言」と「琵琶行」―その作意についての臆説
平安末期物語の遊戯性―短編物語クイズ論
『堤中納言物語』の短編的手法―順・中務・景明
物語の系列化集合論と『堤中納言物語』の段階的形成過程・仮説―道長の時代から頼道の時代へ)
著者等紹介
稲賀敬二[イナガケイジ]
1928~2001。国文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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