内容説明
『カラーパープル』でピュリッツァー賞、全米図書賞を受賞した世界でもっとも注目される女性作家、アリス・ウォーカーの全体像。曾母や母に流れる黒人民族としての歴史の重さは、彼女の体内に真摯で強固な主張と鋭い現実社会批判の眼を育んだ。「自分のことを革命的と呼びたい、わたしは絶えず変化し、成長しているのだから」と語るウォーカーの全作品と思想の全貌を紹介する初の作家論。
目次
1 アリス・ウォーカーの肖像(アリス・ウォーカーという存在;フェミニストとしてのアリス・ウォーカー;セリーの声を耳にして;インタビュー―日本のみなさんへ)
2 わたしたのアリス・ウォーカー(アリスの鏡;「本当の革命」について―ベトナム女性の友人へ;アリスがよびかけるもの;名もなき多くの“セリー”たちへ;むらさき色は生命の輝き)
3 アリス・ウォーカー―その作品の世界(『グレンジ・コープランドの第三の人生』における暴力;アリス・ウォーカーと黒人フオークロア;「ルウェンゾリの雪―アフリカ人尼僧」と黒人の二重意識;花ひらく自己;魂をつむぐ女たちの糸;愛と革命をつなぐために;ゾラ・ニール・ハーストンとアリス・ウォーカー)
4 書誌
5 年譜
6 人名注