内容説明
日本敗戦後中国に残された満州国の産業設備や生産技術が、その後の内戦・復興期を経て人民共和国に継承され、毛沢東時代の中国産業に大きな影響を与えたことを、化学工業を事例として解明した実証研究。
目次
序論(分析の視角)
第1部 満州化学工業の開発(満州化学工業の特徴;満州に進出した日系化学企業の検証)
第2部 人民共和国への継承(日本敗戦と国共内戦期;計画経済時代における東北の化学工業;改革開放と東北の化学工業)
結論(本書を結ぶにあたって)
著者等紹介
峰毅[ミネタケシ]
旧満州国奉天市(現瀋陽市)生れ。日本敗戦後胡炉島・博多経由で愛媛県に引揚げ。東京大学経済学部卒。財閥系化学会社に就職。調査企画部・肥料事業部・化学品事業部・国際部で調査・輸出・国内営業・海外業務に従事。この間社命によりアメリカに留学し、ジョンズホプキンズ大学で経済学修士号取得。1994‐1999年北京駐在。その後東京大学に戻り経済学博士号取得。2009年東京大学大学院経済学研究科のASNET日本・アジア学講座「日中関係の多面的な相貌」において「満州の工業化」と「日中歴史問題」を講義(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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