内容説明
「怠けてなんかない!1」から7年…。“読み書き困難”な彼らはどんな工夫と努力と知恵を重ねて進学・就職していくのか?彼らの経験から、今すぐ私たちにできることを考える。
目次
第1章 5人の学び方・働き方
第2章 ディスレクシアの人を手助けする外部脳(使うときに気をつけたいことと使い方;「読む」ことが苦手な場合;「書く」ことが苦手な場合)
第3章 今、できること・やるべきこと(眼の病気の有無と視覚機能を確認;記憶の問題;ディスレクシア指導の実践)
著者等紹介
品川裕香[シナガワユカ]
教育ジャーナリスト・編集者・元内閣教育再生会議委員・北海道大学大学院教育学研究院付属子ども発達臨床研究センター学外研究員。国内外の教育現場(いじめ・不登校・虐待・非行からLD・ADHD・アスペルガー症候群などまで)を取材執筆。国際ディスレクシア協会(IDA)会員。発達性ディスレクシア研究会(IDA日本支部)理事/広報担当。日本LD学会会員。日本子どもの虐待防止研究会会員ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐっち
25
うちの子が教科書を読むのが苦手で、手に取ったディスクレシアのシリーズ2冊目。前半は当事者の子たちへのインタビューで、うまくいかなかった状況やうまくいった支援が、具体的にフリガナ付きで書かれている。アメリカやイギリスでの支援(教科書を読み上げてもらったり、マンツーマンで補習が受けられたり)を読んで羨ましいなと思ったけど、公立校でやっているわけではないらしく、向こうの私立はハンパなく高いからなあ。うちの子は字は普通に書けるので、ディスクレシアではないっぽいけど、ちょうどいい支援があるといいなと探し中。。。2020/10/17
いくお(Ikuo Nakao)
14
「ディスクレジア」の方々の体験談を中心にした一冊。「ディスクレジア」とは読む書く計算することに関して著しく困難を抱える人のことで、多くは小学校低学年時には兆候が現れます。読んでみて「知らないってことは怖いな」と思いました。LDやADHD、アスペルガー症候群・・・。それぞれが自分に合った生き方を見つけていかなくてはいけないのに、周り(特に学校教育段階)の無理解・無配慮は残酷だなと。この本に出てくる方々も日本の学校システムの中では苦しみ、いじめにもあっていました。たくさんの人にこの本を読んでもらいたいです。2015/07/27
Akihiro Nishio
13
前著に続いて読了。前著の7年後に書かれた本だが、教育現場の変化は乏しい。一方で、医療では著しい進展が!7年前にはなかった診断方法、サポート、研究による知見などが紹介される。特に、名古屋で視覚発達が測定できる施設が紹介されたことが個人的には大きい。7年前は、東海地方は不毛の土地だったので。それから本人ができる対処法の紹介も大幅に増加。あえて注文すれば横書きで書かれていれば当事者も読みやすくて良かったのに。2016/04/14
harutamano
5
怠けてないのに読み書きできない。長めのあとがきで著者が小学生の時に英語ができないままアメリカの公立小学校に転校し、また帰国した折に読み書きするのに時間がかかる体験をしたことが書かれていて、近い思いをされたのだなと。 自分はディスクレシアだと伝えて、じゃあ何が必要?と当たり前に返ってくる理解と手助けが広まるといいなと思う。2019/07/24
碧子
3
セカンドシーズン。インタビュー受ける5人の方が自分と向き合い、それぞれの輝ける道を見つけている姿に胸が熱くなる。ご本人はもちろん親御さんもどれだけのご努力をされてきたのか。ディスレクシアを助ける外部脳の章では「読むこと」「書くこと」それぞれを手助けできるかもしれない道具や方法がたくさん出ていて、なるほどと、そして嬉しく思った。私はもっといろいろなことを知らなければならない。2014/06/24