怖い絵〈3〉

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784255004808
  • NDC分類 723
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「もっと読みたい」との読者の期待に応え、さらに怖い、待望の第三弾!
西洋名画に秘められた恐るべき怨念・冷酷・非情を、歴史の裏の裏まで知り尽くした著者が、鮮やかな筆致でとき明かす、知的でスリリングな美術エッセイ。「絵ってすごい」と各メディア、シリーズ大絶賛!

「こうしてわたしたちは、言葉によって、少しずつ深く、絵のなかにおびきよせられていく。」
小池昌代さん(詩人)──「東京人」『怖い絵2』書評より

シリーズ完結編、渾身の謎解き、今回は、
◎清楚でロマンチックなボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』
 ……じつは、美神の憂いの陰には?
◎神からの祝福を描いたミケランジェロの『聖家族』
 ……聖ヨセフの抹殺された事実とは?
◎伝説の薄幸の美少女『ベアトリーチェ・チェンチ』
 ……しかし本当の悲劇とは?
他、ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』、ルーベンス『メドゥーサの首』、シーレ『死と乙女』など、豪華カラー図版入り20点を掲載。

「絵は──もちろんどんな芸術も同じですが──歴史と無関係ではありえません。(中略) 歴史を知れば絵はもっと魅力を増し、また絵によって歴史への関心がかきたてられるでしょう」(著者あとがきより)

【目次】
作品1 ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』
作品2 レーピン『皇女ソフィア』
作品3 伝レーニ『ベアトリーチェ・チェンチ』
作品4 ヨルダーンス『豆の王様』
作品5 ルーベンス『メドゥーサの首』
作品6 シーレ『死と乙女』
作品7 伝ブリューゲル『イカロスの墜落』
作品8 ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』
作品9

内容説明

清楚でロマンチックな『ヴィーナスの誕生』…じつは、美神の憂いの陰には?神からの祝福を描いたミケランジェロの『聖家族』…聖ヨセフの抹殺された事実とは?伝説の薄幸の美少女『ベアトリーチェ・チェンチ』…しかし本当の悲劇とは?本物の恐怖が味わえる名画20。

目次

ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』
レーピン『皇女ソフィア』
伝レーニ『ベアトリーチェ・チェンチ』
ヨルダーンス『豆の王様』
ルーベンス『メドゥーサの首』
シーレ『死と乙女』
伝ブリューゲル『イカロスの墜落』
ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』
ミケランジェロ『聖家族』
ドラクロワ『怒れるメディア』
ゴヤ『マドリッド、一八〇八年五月三日』
レッドグレイヴ『かわいそうな先生』
レオナルド・ダ・ヴィンチ『聖アンナと聖母子』
フーケ『ムーランの聖母子』
ベックリン『ケンタウロスの闘い』
ホガース『ジン横丁』
ゲインズバラ『アンドリューズ夫妻』
アミゴーニ『ファリネッリと友人たち』
アンソール『仮面にかこまれた自画像』
フュースリ『夢魔』

著者等紹介

中野京子[ナカノキョウコ]
早稲田大学講師。ドイツ文学、西洋文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

144
シーレ「死と乙女」右手が乙女を拒否している…残酷で美しい絵。ドラクロワ「怒れるメディア」我が子2人を手にかける寸前の女を追い詰めたのは彼女が振り返って見る男。ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」ヴィーナスは、サトゥルヌスが鎌で切って海に捨てた父の男根から生まれた。幽閉された「皇女ソフィア」レービンの顔の恐さと、部屋の奥の窓に吊るされた彼女の味方だった騎兵隊長。次の日に斬首される運命の少女「ベアトリーチェ・チェンチェ」の悲しく儚げな美しい顔にスタンダールは魅入られた。ルーベンスの「メドゥーサの首」2017/07/28

ハイランド

136
目を逸らしたくなるおぞましい絵あり、一見平和な光景の裏にに隠された闇を抱えた絵ありと、バラエティに富んでいる。かの名画ポッティチェリの「ヴィーナスの誕生」にそういう背景があったのかという驚き。まるでSFのような「ムーランの聖母子」も吃驚。絵画鑑賞は絵を見るだけが楽しみじゃないんだよということを教えてくれる本。だから美の巨人たちやぶらぶら美術館、日曜美術館は見逃せないのだ。それにしても古今の名画が、次から次に日本に来て、数千円で見せてくれる日本っていい国だなあと思う。行列がどんどん長くなるのには閉口するが。2018/04/01

tama

95
今回も楽しみました。見てすぐ怖い「皇女ソフィア」。うまい具合に隣の市の美術館でレーピン展をやってるので見に行こう! 時代背景聞いて怖かったのは「カストラート」、というか教会公認、聖歌隊員の去勢。2012/11/30

紅はこべ

94
「ベアトリーチェ・チェンチェ」父親殺しの罪で処刑された少女の肖像画。「真珠の耳飾りの少女」に匹敵する美少女。女性をを描いた作品としては「皇女ソフィア」「怒れるメディア」が印象的。「かわいそうな先生」では英国小説の登場人物としては定番の家庭教師のあれやこれやを連想させる。オースティンの諸作とか『ジェイン・エア』とか。「イカロスの墜落「ジン横丁」も面白かった。2010/05/17

しゅわ

81
【図書館】中野さんの『残酷な…』が良かったので、出世作ともなった『怖い絵』シリーズも借りてきてみました。あいかわらず歴史や背景を知ると、いままで見えなかったものがみえてくる…奥深い一冊です。パッと見て明るくて華麗だとしか思えなかったケランジェロやダ・ヴィンチも、その成立や、ちょっと奇妙なポーズの意味を考えると…さらに興味深いです。王女メディアの物語は「自分ならどうするか?」と考えさせられました。あとがきによるとシリーズ完結とのこと。まだまだ名画はいっぱいあるのだから、もったいないなぁ~と残念です。2014/08/03

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