内容説明
幼いおれをシビレさせたのは、朝から絹のスーツを着てクルミ大のダイヤの指輪を見せびらかす「やくざ」な男たちだった―。１１歳でマフィアの使い走りを始めたヘンリー・ヒル。彼はやがて強奪、賭博、麻薬密売等あらゆる犯罪に手を染めていく。これはマフィアに憧れた一人の男の自伝だ。ニューヨークで出版されるやベストセラーとなり、マーチン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロで主演で映画化された。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yokmin
7
映画を先に観て本書を読んだ。映画の脚本(原作者とスコセッシの共作）が非常に優れていることが分かった。個人的には映画より本書の方が好きだ。ところで驚いたことに、ルフトハンザ強奪事件犯人一味の一人、ボナンノ（映画ゴッドファザーのモデル）・ファミリーのビンセント・アサロ(78)が事件発生36年後の今年1月に逮捕･起訴されている。またジミー・ザ・ジェンツが69年に殺した仲間の遺体がジミーが以前所有していた家の下から、昨年FBIにより掘り返されていたとは。アメリカのFBI・警察は執念深いのだ。2014/04/27
ベック
3
映画、サイコーに良かったよねー。70年代のロックがシビれるくらいマッチングしてました。で、それを踏まえて本書なのだが、こちらも良かった。ドキュだからね。ホンモノの凄みがあるのだ。
ピエロ
1
映画から入ったがどっちもすんごく面白い！！！ﾍﾝﾘｰ･ﾋﾙの回想とﾋﾟﾚｯｼﾞの注釈でﾋﾙが生きていた世界や状況がわかりやすい。映画は快楽の部分を継ぎ接ぎしていて楽しいし、本書はその間隙を埋めるのも非常に楽しい！映画も観てほしいけど、本書だけでも充分に盛り上がる。最期は映画よりもこっちの方がしっとりして好きだわ♪2012/12/21
オバッチ
0
マーティン・スコセッシの『グッドフェローズ』を観た後にこちらも読んでみた。映画版が特に印象的なエピソードを切り取って描いているのに対し、こちらではその合間にヘンリー・ヒルや彼の周辺で起きた出来事もしっかり描かれている。家族、仲間との絆が強く、うまくいけば華やかな世界で生きられるマフィアたちの光の面と、その一方で一度の裏切りは即死に繋がり付き合うメリットがなくなれば容赦なくその存在を抹消する影の部分も赤裸々に語られており、本書を通じて裏社会で生きることはどういうことなのかを学ぶことができた。2019/12/25
