内容説明
「やったふりAL」では子どもたちの未来を壊す?求められる真の「ジョブ型教育」。新たな雇用社会の中で、子どもたちに生き抜く力を与える教育の極意。答えを創造できる大人に育て、有能な社会人に育てる方法は一つしかありません。任せ、失敗させ、乗り越えさせることです。そのために、今しか出来ないことがあります。
目次
第1章 新たな雇用社会の中で
第2章 生き残るための教育とは
第3章 エリートの教育とは
第4章 アクティブ・ラーニングとは
第5章 アクティブ・ラーニングの実践例
第6章 メインプレーヤー復活
著者等紹介
西川純[ニシカワジュン]
1959年東京生まれ。筑波大学生物学類卒業、同大学院(理科教育学)修了。博士(学校教育学)。臨床教科教育学会会長。上越教育大学教職大学院教授。『学び合い』(二重括弧の学び合い)を提唱(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tome
1
新たな雇用社会の変化を前提として、そこで必要とされる教育を構想していく。少子高齢社会、雇用形態の変化など30年後の社会がどうなっているのかを踏まえながら、人と繋がりながら、課題を乗り越える力を身につける『学び合い」というアクティブラーニングを提唱する。 その主張から、ゲームのルールが変わったのにもかかわらず、従来のゲームに適応する力能の習得を追い求めていては子どもたちは路頭に迷ってしまうという切実な思いが伝わってくる。『学び合い』と30年後の社会がどのようなものかを知る上での入門書である。2017/09/21
Ikechan
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★★★2016/10/01
小林だいすけ
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学校教育の役割と未来について、著者の考えを広く理解させるための本。 概ね納得しながら読むことができた。でも、理想に現実が追いつく日はやってくるのか。理想や本来あるべき姿が分かっていながら、現在の枠組みに囚われなければいけないのは、とても苦痛だなあ。2016/03/05
どかどかどか
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内容は、まさにサバイバルだった。20年30年後と言っているが、もし自分がこんな教育を受けていたら、今とは違った生活を送れていたかもしれないなと思った。今の自分がダメなわけじゃないけど、アクティブ・ラーニングで身につくであろう力が自分には足りないので、結構苦労している部分があるから。この本は、「だったら奨学金を貰えばいい」という進路指導をしている学校の先生や、そういう指導を受けそうな学生さん、さらには保護者は必読だと思われる。教育村の住人ではない、社会の動向に詳しい人が読んでどう感じるのか知りたいところだ。2016/01/27
Maasan
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「『やったふりAL』では子どもたちの未来を壊す」という表紙の文言に強く共感。著者はアクティブ・ラーニングを真に生かす方法として『学び合い』を実践・提唱するが、それは新たな雇用社会を見据え、全ての子どもたちが30年後に”幸せに”生き残れるための教育であるという考えに基づく。教育者として「未来」から「現在」を振り返り、今目の前の子どもたちのために全力で教育を切り開こうとする著者の熱意と誠意に、心から敬意を表したい。本書は現役教師のための本ではあるが、未来の日本及び世界を考えようとする全ての人々にお勧めしたい。2018/02/10