出版社内容情報
野菜売りのうづが姿を見せず、心配した小籐次が在所を訪ねると、彼女に縁談が持ち上がっていた。良縁と思われた話だったが実は……。
佐伯 泰英[サエキ ヤスヒデ]
内容説明
文政二年仲夏。小籐次にとって商いの師である野菜売りのうづが、いつもの蛤町の船着場に三日も姿を見せない。うづの在所に様子を見に行った小籐次は、彼女に縁談が持ち上がっていることを知る。が、その相手、危険な取り巻きを抱える、なんとも厄介な男。縁談を嫌がるうづは窮地に陥っていた。小籐次は恩人うづを救えるか―?
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
89
主人公にこの界隈での商売の仕方を教えてくれた野菜売りの女の子に縁談の話が持ち上がってきて、相手側がかなりの力を持っているために、かなりの出入りとなります。いつもながら話を作るのがうまく最後はうまくまとめられていて、読んでいて参考になります。小さいながらももうひとつ別の話もありますが、これもうまくおさめています。2018/02/13
しらたまはなこ
5
野菜うりのうづのため活躍する小籐次。うづちゃんにも幸せの予感が。 おりょうさんの手紙がそのままなんですけど…2017/09/30
ニッキー
3
これも、決定版を再読。どこが違うのかは分かりませんがページ数は違うので校正が入っているのでしよう。 今回は、野菜売りのうづの縁談に絡むトラブル解決。 うづに心惹かれる太郎吉や子守を頼んでいるおさとの弟捨吉も大活躍。おりようが絡まないと寂しい。2017/03/18
Masashi Matsuba
3
小籐次の工夫した吉原灯りを清琴太夫に届ける下りから、商売の師匠うずさんを助ける今回の巻は、かなり以前の巻より読みやすく感じた。以前の様に、最後に抜刀あって時間に続くとなっていないだけ爽やかに読み終われる。2017/03/15
ks3265
2
うずの無体な嫁入りをとめる小藤次。うずのこれからの恋路も読める。強すぎる主人公はなんといっても仕方がない。時代劇では定番かも。今回はさわやかな題名通りのしあがり。2017/06/14