内容説明
一〇〇万ドルの賞金がかけられた数学の七つの難問のひとつ「ポアンカレ予想」の証明。今世紀中の解決は到底無理と言われたその証明が2002年にインターネット上にアップされる。だが、世紀の難問を解いたその男は、フィールズ賞を拒否し、研究所も辞職、数学界からも世間からもすべての連絡を絶って消えた。ペレルマンと同時代に旧ソ連で数学のエリート教育をうけた著者だからこそ書けた傑作評伝ノンフィクション。
目次
世紀の難問を解いた男
パラレルワールドへの招待
創造への跳躍
天才を育てた魔法使い
数学の天使
満点
幾何学の道に
世界へ
アメリカでの研究
その問題、ポアンカレ予想
証明現る
憤怒
完全なる証明
著者等紹介
ガッセン,マーシャ[ガッセン,マーシャ][Gessen,Masha]
1967年モスクワ生まれ。ユダヤ人であるにもかかわらず選抜され、数学専門学校で学んだ。旧社会主義体制下でのユダヤ人に対する差別を逃れるために、大学進学を待たず、1981年に一家でアメリカに移住した。1991年、ジャーナリストとしてモスクワに戻り、『US News & World Report』誌の特派員の傍ら、自らの二人の祖母が、東欧のユダヤ人として、ホロコーストと、スターリンの圧政をいかに生き延びたかを綴った『Two Babushkas』(2004)などを著している
青木薫[アオキカオル]
1956年、山形県生まれ。京都大学理学部卒、同大学院修了。理学博士。翻訳家。専門の理論物理学を活かしたものから、数学、分子生物学まで、科学書をもっとも美しく訳す訳者としてファンは多い。「幅広い層に数学への興味を抱えせる本を翻訳して、数学の普及に大きく貢献している」として2007年の日本数学会出版賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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