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ハチはなぜ大量死したのか

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  • サイズ B6判/ページ数 339p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163710303
  • NDC分類 647
  • Cコード C0098

出版社内容情報

突然働きバチがすべて失踪、コロニーは全滅する。蜜蜂崩壊症候群の原因究明でみえてきた地球の生態系の危機。現代版「沈黙の春」。

内容説明

2007年春までに北半球から四分の一のハチが消えた。巣箱という巣箱を開けても働きバチはいない。残されたのは女王バチとそして大量のハチミツ。その謎の集団死は、やがて果実の受粉を移動養蜂にたよる農業に大打撃をあたえていく。携帯電話の電磁波?謎のウイルス?農薬?科学者たちの必死の原因追及のはてにみえてきたのは。

目次

ハチが消えた
あなたのその朝食は
集団としての知性
何かがおかしい
犯人を追う
夢の農薬
おかされた巣箱を見る
人間の経済に組み込まれた
複合汚染
ロシアのミツバチは「復元力」をもつ
もし世界に花がなかったら?
実りなき秋
初霜

著者等紹介

ジェイコブセン,ローワン[ジェイコブセン,ローワン][Jacobsen,Rowan]
食物、環境、そして両者のつながりについて『アート・オブ・イーティング』誌、『ニューヨーク・タイムズ』紙、『ワイルド・アース』誌、『ワンダータイム』誌、『カルチャー&トラベル』誌、『NPR.org』ウエブサイトなどに記事を書いてきた。現在、バーモント州の田園地帯に妻と息子とともに暮らしている

中里京子[ナカザトキョウコ]
1955年、東京生まれ。早稲田大学卒。実務翻訳の世界ではよく名を知られており、国際医学会A‐PART(the international Association of Private Assisted Reproductive Technology clinics and laboratories)の事務局を担当している

福岡伸一[フクオカシンイチ]
分子生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。青山学院大学理工学部教授。研究テーマは、狂牛病感染機構、細胞膜タンパク質解析など。著書に『生物と無生物のあいだ』(サントリー学芸賞受賞)『プリオン説はほんとうか?』(講談社出版文化賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

229
ある時突然養蜂が出来なくなるほど、蜂がいなくなって、その原因を追及するところがワクワクしたが、いろんな影響が絡み合ってるのだなと知った。巻末の福岡先生の話にある狂牛病とも似てるなぁと思った。2017/08/16

R

27
数年前にアメリカの養蜂会に激震を起こした蜂群崩壊症候群について書いた本でした。突如失踪した蜂について、原因を探りながら、次々と崩壊していく様を傍観するしかない養蜂家たちの絶望がひしひしと伝わる内容で、考え付く原因は、どれもこれも思い当たるようでもあり、でも決定打ではなく、全部が重なったせいとも考えられる。どこに問題があったのか、それを打開するための新たなアプローチへの希望なども綴られて面白かった。内容の半分くらいは、養蜂の歴史や方法の話しで、キラービー誕生の付録とかハチ読み物としても秀逸でした。2014/09/12

イノ

25
突然ミツバチが集団失踪しそれがアメリカのみならずヨーロッパ、インド、アジア等同時に起きてもはやミステリー。 ニュースは当時聞いた事があった。   電磁波・ダニ・農薬・ウイルス・栄養失調など検証して行く。 経済に取り込まれ瞬間の最大効率の犠牲になったとも言える。   他にもハチの生態やコミュニケーション、受粉のために蜜を付ける花にも触れ、その考察も面白い。オスは交尾後爆発四散するんだって(´;ω;`)   巻末には蜂蜜の効能、養蜂の始め方、 日本のミツバチの特徴や大量死の関係等もありそれも楽しめた。2016/07/19

とうゆ

23
人間の欲望に従って果てなく拡大する資本主義経済。それに伴って大きく形を変えていく自然環境。木は切られ、大規模農場ができ、信じられない種類の農薬が使われ、ハチは奴隷のように酷使される。このシステムは、本当に人類の発展に役立っているのだろうか。長期的に見たら、実は脆弱なシステムなのではないだろうか。ハチは大量失踪することで、人類に警告しているのではないだろうか。2015/01/12

ヒダン

22
これはすごい。大量死するハチの原因を探るというミステリーのようなワクワク感で読者をすごい深い地点まで引っ張っていってしまう。長距離の移動、農薬、過密、巣箱、一時しのぎの糖分摂取など過度のストレスにより、巣箱に蜂蜜と幼児だけ残して成虫は消えてしまう。ミツバチの生態や養蜂家の実情なども興味深い。受粉仲介者としての昆虫の役割の重要性と絶滅への危機感は一つのテーマになっているが、現在大きな問題になっているのだろうか。それよりも高ストレス環境による壊滅という現象が人間にも起こりうるのではないかと思えて恐ろしい。2018/04/09

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