ハヤカワ文庫NF ハヤカワ・ノンフィクション文庫<br> 冤罪と人類―道徳感情はなぜ人を誤らせるのか

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冤罪と人類―道徳感情はなぜ人を誤らせるのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 688p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150505745
  • NDC分類 327.6
  • Cコード C0136

出版社内容情報

拷問、捏造、自白の強要……検事総長賞を受けた名刑事・紅林麻雄はなぜ冤罪を続発させたのか? 圧倒的筆力で人間の業を抉る怪著

内容説明

18歳の少年が死刑判決を受けたのち逆転無罪となった“二俣事件”をはじめ、戦後の静岡で続発した冤罪事件。その元凶が、“拷問王”紅林麻雄である。検事総長賞に輝いた名刑事はなぜ、証拠の捏造や自白の強要を繰り返したのか?アダム・スミスからベイズ統計学、進化心理学まで走査し辿りついたのは、“道徳感情”の恐るべき逆説だった!事実を凝視することで昭和史=人類史を書き換え、人間本性を抉る怪著。

目次

序 捻転迷宮の入口
衝撃の書に導かれ未知への扉が開け放たれる
“拷問王”と呼ばれた怪物刑事の誕生とその実像
日本初のプロファイラーが“浜松事件”に挑戦する
錯誤の連続が解決した“浜松事件”の驚くべき真犯人
内務省と司法省の闘争が紅林刑事を英雄に祭り上げた
“浜松事件”の犯人から見た事件経過と犯人の父
天才分析官は何故“浜松事件”を解決できなかったのか
“二俣事件”など数々の冤罪を生んだ戦後警察の実態
清瀬一郎の憲法改正論と紅林警部補の意外な関係
古畑種基博士の正しい科学が冤罪を増幅させた
史上唯一の正しい訓練を受けた最高裁判事たち
山崎刑事の推理と人情、紅林警部の栄光と破滅
進化によって生まれた道徳感情が冤罪の根源だった
「死んでも残るアホーだからだ」山崎兵八の遺言

著者等紹介

管賀江留郎[カンガエルロウ]
少年犯罪データベース主宰。『冤罪と人類―道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』で紀伊國屋じんぶん大賞第3位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

47
感想も何も…という読後感。不快な苛立たしさでの読了は筆者に無礼かと思ったが。装丁…司直とは人が人を裁く天秤、そんなイメージに惹かれた。が延々と続くアクの強い口調で継続して読めない。務めて刹那的に頻回に。静岡エリアで犯罪多発、拷問王と言われた紅林の異様な表彰歴、冤罪の多さは何かが歪んでいたとしか見えない。アダム・スミスの道徳感情論、ベイス統計学、進化心理学…延々と食らいついていくさまは一種の狂気すら帯びた粘液質な分析。しかし、筆者は道徳感情論の逆説的立ち位置に辿り着いた。その怪感からでか、終章の危うすぎペン2024/01/18

だまし売りNo

37
日本の冤罪事件を掘り下げる。冤罪に対する哲学的な考察の書籍に見えるが、むしろ冤罪事件そのものを掘り下げている。 2022/12/08

ねお

21
知らない言葉や事実を調べ、メモしつつ読み進めたら、ボールペン芯を一本換えることになった。冤罪に関する本であり、アダム・スミスの『道徳感情論』の解釈展開書であり、内務省の歴史書であり、捜査・裁判に関わる人間のプロファイリングファイルでもあり、一人或いは複数の警察官の人生を綴った記録でもある。「読書とは物事を構築していく作業であって、そこになにかしら継ぎ足すことができないのであれば、それは読者ではなくたんなる消費者にしか過ぎない」との指摘を前に書き足す努力をしたいが安易な物語による図式的理解に陥りそうで怖い。2021/05/24

かもすぱ

18
戦中から戦後にかけて<拷問王>紅林刑事が関わったいくつかの事件を軸に、後世に語り継がれる冤罪事件はどう起きたか、はたまた冤罪はどうして起きるのかを看破する。間違いなく大風呂敷を広げている。700ページ弱もある。脇を固める人物や当時の組織についてもどんどん掘り下げて、それぞれが一つの物語としてエッジが効いていて全貌が眩んでしまうほどだが、最後の最後でアダムスミスの道徳感情論で全てまとめ切る。本来は世界の認識を改めるような実践的な本のはずだけど、ミステリ然としたノンフィクションとして読んだ。面白かった。2021/07/01

テツ

16
戦中、戦後、昭和の時代の冤罪の数々。『自白は証拠の女王』などと言われていたのはもう昔のことだけれど、自白を得るための拷問を始めとした冤罪を生み出す構造についての解説。よっぽどの場合を除いて(紅林麻雄は真犯人から賄賂を受け取っていた節があるらしいが)正義や道徳側に立つ自分たちが悪と対峙しているという『正しさ』故の思い上がりがその原動力になっているんだろうな。犯罪捜査に関わることは一生ないだろうけれど、そうした『正しさ』に浸り酔うことだけはないように自戒して生きていたい。2024/01/08

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