出版社内容情報
冲方丁、上田早夕里、伊藤計劃らゼロ年代の作品を中心に精選。オールスター傑作選完結
内容説明
2003年から2012年に発表された10篇を収録。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソラ
47
ここ10年のSF短編を集めた作品種。いくつか既読のものもあったけど楽しんで読めた。改めて思ったのは伊藤計劃さんが早逝したのはホントに惜しい。2013/10/19
流之助
27
面白かったのは「日本改暦事情」冲方丁、「魚舟・獣舟」上田早夕里、「白鳥熱の朝に」小川一水、「オルダーセンの世界」山本弘、「人間の王」宮内悠介。結構自分の理解が及ばない世界観が多くて読み疲れしてしまった。自分の読解力の限界かな。伊藤計劃の作品もあり、とてもお得感のある短篇集。日本のSFを2012年まで追ってきてとても興味深い体験ができた。2013年以降10年が経過したとき、どんな短篇集が出来上がるのか、楽しみだ。2016/06/30
亮人
27
『日本SF短篇50』最終巻。現代に近づき、現在の日本SFの豊穣さを如実に表すラインナップに感嘆。白眉は林譲治。やっぱりハードな宇宙SFの未知と接触するじりじり感が好きなんだと改めて思わされた。冲方丁も、狭義のSFではないが、星を見る姿勢にSFを感じた。長篇も読みたい。ラストも(個人的に瀬名作品は苦手だが)これしかないというテーマ性で、見事に締めくくってくれた。日本SF作家クラブの50周年記念事業だったが、日本SFのベスト集大成であり、1作家1作品という縛りのパズル的要素の編纂も、見事な好企画でした!!2013/10/13
ぐうぐう
20
『日本SF短篇50』の最終巻は、2003年から2012年のベスト。『天地明察』の原型となった冲方丁の「日本改暦事情」、『華竜の宮』に繋がる上田早夕里の「魚舟・獣舟」など、興味深い短篇が収録されているが、印象深いのは、小川一水「白鳥熱の朝に」、飛浩隆「自生の夢」、瀬名秀明「きみに読む物語」となる。「白鳥熱の朝に」は、映画にすればきっとおもしろいはず。「自生の夢」は、逆に文学にしか出来ない作品。(つづく)2014/06/03
シタン
18
日本SF短篇50の最終巻で、2003-2012年の各年から一篇ずつ選出したもの(日本SF作家クラブ会員限定)。解説も詳しく、日本SFの流れを知ることができる。年に一作品ずつだけあって傑作しかない(好みじゃないのはあるが)。天地明察、オーシャンクロニクルシリーズ、天冥の標、虐殺器官の世界観の一端を知ることができる作品が含まれているのも特徴かな。天地明察とオーシャン・クロニクルシリーズはぜひ読みたい。冲方丁は卓越した文章力を持っているとみた。人間の王、ボードゲームを題材にしたSFいいね。盤上の夜も読みたい。2020/08/29