出版社内容情報
二学期の終わり、学費を稼ぐために居酒屋でリュートを演奏したことがきっかけで、クォートは黒髪の美しい娘デナと再会するが……
内容説明
15歳で大学入学を許されたばかりか、すぐさま秘術校にも受け入れられたクォート。さっそく念願の文書館に足を踏み入れるが、司書を務める貴族の息子アンブローズの奸計にはまり、書物庫への出入りを禁じられてしまう。「風の名前」を知るため、クォートは次に命名術の師匠エロディンを訪ねる。だが、知り急ぐクォートにエロディンは、「この屋根から飛び降りろ」と告げた。その言葉にクォートは迷わず足を踏み出すが…!?
著者等紹介
ロスファス,パトリック[ロスファス,パトリック] [Rothfuss,Patrick]
1973年アメリカ・ウィスコンシン州の生まれ。ウィスコンシン大学在学時から地元紙向けコラムの執筆や、ラジオのコメディ番組の脚本を手がける。7年以上かけて書き上げたシリーズの原形が「未来の作家」コンテストで優勝し、“キングキラー・クロニクル”3部作として出版されるきっかけとなった。第1部である『風の名前』はクィル賞、アレックス賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゃお
18
第1部の第3巻。生来持っている知識への欲求と吸収力、そして路上生活で培った強さでもって大学生活を送る姿に、クォートにとって逆風となるようなところなどには応援したくなるのと同時に、どのようにそれを乗り越えるのかが楽しみで読み進めます。そして彼の芸術家としての血が騒ぐ場面では彼と共に胸が切なくなり、また、それを武器にステージに立つ場面には惹きこまれずにはいられませんでした。そして運命の女性との出会いも美しく、まますます続きが気になります。早く4巻出ないかなぁ。2017/06/02
ネロ
12
あっという間に読んでしまった三冊目。クォートの学園生活が主に描かれる今巻は、秘術学校ということもあって確かにハリポタを連想させます。でも、なんでしょうかこの違いは。ハリーが児童書らしい幸運に恵まれ、絶対的な選ばれた人間だったのに対して、クォートはその実力と才能全てを使って自ら名声を勝ち取り、常に道を切り開いて行くたくましさでヒーローの座にいるところでしょうか。極貧生活の中でもがき苦しみながらも輝きを増していく姿がなんとも頼もしいです。リュートの演奏シーンはやはり圧巻でした。彼の音に触れてみたい。2017/07/10
tom
11
全5巻の3巻目。主人公は、鞭で打たれるは、リュート弾きとして絶賛されるはと、大学の生活の中で走り回る。たぶん、続巻以降で、話は面白くなるはず。期待感を抱えて、次巻に続く。2017/09/03
どんまいシリル
10
怪奇現象の次に怖いのは、「借金」だと気づかされた。主人公の所持金にハラハラし、あっという間に読んでしまった。今のところ、琴線に触れる文章も感動もないが、とても続きが読みたいと思うから不思議。そして、おっさんの語りが、心地よくなりつつある。2017/06/13
_bookuma
4
2017年70冊目。第3巻!この巻はまるまる、大学での生活が描かれています。ここで、クォートの異名のひとつ「無血のクォート」の意味が分かりました。相変わらず貧乏ではあるものの、仲良しの友達が2人できたことがもうたまらなく嬉しかったです。その代わりハリーポッターでいうところのマルフォイみたいなのも出てきますが..。クォートのこれまでの歩みだけで5冊とか超長いと思っていましたが、この巻はすごく駆け足に感じてしまいました。ますます目が離せません。4巻も楽しみです。2017/07/19