NHKブックス<br> 「修養」の日本近代―自分磨きの150年をたどる

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NHKブックス
「修養」の日本近代―自分磨きの150年をたどる

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140912744
  • NDC分類 159
  • Cコード C1336

出版社内容情報

何が「働くノン・エリート」を駆り立てたのか?

明治・大正期、旧制高校を出て帝国大学に入るようなエリートになれなかった多くの人々は、どうやって「立身出世」すべきか分からなかった。昭和期、サラリーマンになることで身を立てる人が増えたが、何を拠りどころにして働けばいいかが分からない。会社で「研修」に励んだ彼らは、平成以降の低成長期に入ると、派手な成功を望みづらいなかで、自己啓発やビジネス書の消費者となっていった―ー。近代日本の歴史の根底には、「働くノン・エリート」の「自己向上」への意欲が、常に「宗教っぽいもの」をまといながら、水脈となって流れていたのだ。明治から現代まで連綿と続く営為の系譜をたどり、“日本資本主義の精神”の展開史を描き出す!

内容説明

明治からみんな「意識高い系」だった。明治大正期に「帝大出」のようなエリートでなかった人々、昭和期にサラリーマンとして会社で研修に励んだ人々、ビジネス書や自己啓発の消費者となった若い人々―。彼らが拠りどころにしたのは、あくなき向上への意欲だった。本書は、「教養」として語られがちな自己成長のための営為が実は明治初頭から宗教の力を借りて社会に広く行きわたり、近代日本の社会を根底で支える水脈となっていたことを示す。時代ごとの大衆文化の豊かさ、切なさ、危うさに触れながら“日本資本主義の精神”の展開史を描き出す気鋭の力作!

目次

序章 「自分磨き」の志向
第1章 語られた修養―伝統宗教と“宗教っぽい”もの
第2章 Self‐Helpの波紋―立身出世と成功の夢
第3章 働く青年と処世術―新渡戸稲造と『実業之日本』
第4章 「経営の神様」と宗教―松下幸之助の実践
第5章 修養する企業集団―ダスキンの向上心
終章 修養の系譜と近代日本―集団のなかで自分を磨く

著者等紹介

大澤絢子[オオサワアヤコ]
1986年、茨城県生まれ。茨城県立日立北高等学校卒業、お茶の水女子大学文教育学部卒業、東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻博士課程修了。博士(学術)。龍谷大学世界仏教文化研究センター、大谷大学真宗総合研究所博士研究員などを経て、日本学術振興会特別研究員(PD)・東北大学大学院国際文化研究科特別研究員。専門は宗教学、社会学、仏教文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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trazom

105
修養、教養、修身、自己啓発…微妙にニュアンスが違う。本書は、明治以降の「修養」の取組みが3人の代表的な人物に焦点を当てて記述されている。エリートへの教養教育とともにノン・エリートに対する修養に力を注いだ新渡戸稲造、会社という集団の中で修養する体制を作った松下幸之助、宗教的な要素を取り入れた企業集団としたダスキンの鈴木清一。本来は純粋な人格形成のための修養が、功名や立身出世の手段となり、それが企業によって操縦されてきた歴史がある。今、教養主義が没落し、自己啓発という手段だけが残渣となっている寂しさを感じる。2022/10/07

くらすけ

14
歴史を知り、自己啓発を客観視すること=健全な野心につながると考えていて、手に取った。松下幸之助やダスキンの創業者などの名を知られた日本のビジネスマンも宗教っぽいものの影響を受けてると知れた。新渡戸稲造が意外にも庶民向けの雑誌に寄稿してるのも知らなかった。そうした意外な事実のディテールが知れるだけでも読んでて良かった、楽しかったと思えた本でした。2023/08/19

はとむぎ

9
流し読み。修養は、娯楽でもあり実学でもある。だから、自己啓発書って面白い。盲目にならないで、他人に押し付けなければ良いものかな。2024/01/21

Hiroo Shimoda

6
なかなか面白い。自己啓発と宗教の関係は考えさせられる。本書で語られる松下幸之助は勿論だが、稲盛和夫もそういうところがあるし、今の日本のビジネスパーソンのスキルに欠けるのはそういう規範なのかもしれない2023/08/27

ami

6
明治の「修養」ブームから自己啓発の系譜を描いていて面白い。「人格の形成・向上」という点でやっぱり宗教の実践や言説は有効なんだなと改めて感じた。思想を脱色した「宗教っぽいもの」が修養の核として機能し、今の自己啓発に至るのだとすると、宗教の部分が完全に抜けきり資本に完全に乗っ取られたのが今の自己啓発なのだと思う。2022/09/21

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