NHKブックス
ODAの現場で考えたこと―日本外交の現在と未来

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140911549
  • NDC分類 333.8
  • Cコード C1331

内容説明

ネリカ米の坪井さんと後藤さん、ヤマトシャツの柏田さん、ルワンダでストリートチルドレンのシェルターを運営する女性。現場で様々な悩みを抱えながらODAに取り組む日本人の生の声を伝えるとともに、一方で、その援助を受ける側の人々の姿と声をも伝える。ODAの限界と難しさを知ることから、日本人の財産としてODAの意味を考え、日本外交の行く末を見据える。

目次

第1章 永遠の課題としてのODA
第2章 狭間で苦悩するラオス
第3章 着実な成長を遂げるバングラデシュ
第4章 アフリカの大国、エチオピアとタンザニア―貧困を超えて芽吹く成長
第5章 希望の大地、アフリカを行く1―ウガンダ
第6章 希望の大地、アフリカを行く2―ルワンダ
第7章 活気づく中央アジア―ウズベキスタン、タジキスタン
第8章 青空に映える島嶼国―ソロモン諸島とフィジー
第9章 緑と太陽の国、インドネシア
第10章 住民不在のODA訴訟―インドネシア、コトパンジャン・ダム裁判で起きていること
終章 ODA、日本人の財産

著者等紹介

草野厚[クサノアツシ]
1947年、東京生まれ。上智大学大学院外国語学研究科修士課程修了、東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。現在、慶應義塾大学総合政策学部教授。専攻は、政治学、戦後日本外交論、国際協力論、政策過程論。ドキュメンタリー番組を検証するNPO「メディア検証機構」理事長や、テレビのコメンテーターなどを務め、幅広く活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とある本棚

7
著者が各国のODAプロジェクトサイトを訪ねて、感想を綴ったもの。本書を読めばODAと一口に言っても多様なスキームやステークホルダーがいることが分かる。インフラの重要性を強調しており、例えば交通網が発達することで地方から都市にモノを輸送でき、マーケットが発達することなどに言及。また、ODAをマスメディアが批判する際はよく日本政府のみが批判対象となるが、本来ODAは相手国との共同責任で行なっているという指摘はその通り。2022/08/22

Tomoko 英会話講師&翻訳者

3
必要な部分をちらっと読んだ。著者が実際に見てきたODAの現場。プロジェクトの内容も多様で、うまく行ったもの、裁判沙汰にまでなったもの、メンテナンスまで考えると長期的には不安が残るものなど。日本で報道されるのは一部。複雑な関係。国際協力、ODA活動に興味がある人向け。2015/08/24

壱萬弐仟縁

0
第10章住民不在のODA訴訟(インドネシア)については、評者も10年前にNGO活動で知ってゐただけに、改めて日本の環境破壊や開発の意味が問われるテーマだと思う。現地の住民移転の保障問題、つまり、ダム開発のために犠牲となった方々への人権や健康の保障を含めた住環境問題だ。アメニティは万人に必要なものなだけに、開発の名の下に、安易に電力需要を満たすためだけでは、代償が大きすぎる。2012/05/01

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