講座日本美術史〈第2巻〉形態の伝承

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  • サイズ A5判/ページ数 341,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130840828
  • NDC分類 702.1
  • Cコード C3370

出版社内容情報

作品と向き合い,記述することに始まる美術史学は,次に作品と作品との関係性に着目し,形態の伝承という現象を見出す.形態は,空間,時間,次元(平面/立体),素材,ジャンル等の境界を越えて様々に展開する.本巻は,美術史全体をカバーする形態・様式の歴史の複雑な関係性の解明をめざす.

内容説明

境界を超えて展開する形態の伝承。様式の歴史の複雑な関係性の解明をめざす。

目次

第1章 文化圏の境界(影響伝播論から異文化受容論へ―鎌倉仏画における中国の受容;東寺旧蔵「山水屏風」が示す「唐」の位相;南都再興造仏における慶派仏師の「中国」美術の受容をめぐって)
第2章 模倣をめぐる現象(粉本と模写;仏像と本様―鎌倉時代前期の如来立像における宋仏画の受容を中心に;芸阿弥画本の幻影―弟子祥啓の作品から ほか)
第3章 継承と変容の位相(形態の増殖―「一遍聖絵」・「彦根屏風」・「動植綵絵」;連歌的世界の図像学―室町時代の「尽し」風屏風を例に;「形態の伝承」と伝説化をめぐる考察―「琳派」の諸作品を中心に)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chang_ume

6
戒光寺釈迦如来像の造形的ルーツを知りたいという趣味的な興味から手に取った。総じて、文化受容の具体的様相が勉強になった。宋代美術(宋仏画)の受容について、仏師レベルでの要素選択を強調しながら、戒光寺造仏を慶派ではなく院派・円派の可能性を説く藤岡論文。興福寺北円堂無著・世親像の検討から、鎌倉期南都再興造仏事業のなかで古典(天平仏)研究を通じて過去の唐代美術のリバイバルが進んだとする根立論文。琳派の検討を通じて、松島図屏風を東アジアの原型的な聖なる自然イメージの表象(さらに住吉との関連)を説いた玉蟲論文など。2021/11/05

陽香

0
0505302011/07/14

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