出版社内容情報
ソ連時代、建築の理想や夢を映し出す一大メディアとなった映画は、社会主義都市のイメージを大衆に浸透させることに成功し、現在にいたるまで人々の「ソ連」のイメージと結びついてきた。映画は首都モスクワをいかに神話化し、解体したのか、スクリーン上の建築物が饒舌に語り始める。
内容説明
映画というメディアによって建設された理想の社会主義都市、モスクワ。楽園のごとき都市はいかにして生まれ、そして地獄へと変貌していったのか。建築×映画×全体主義、夢のソ連ランドにようこそ。
目次
第1章 建築と映画の出会い―『全線』に見るソフホーズの形象(ファクトゥーラとファクトの美学;『全線』制作の背景 ほか)
第2章 都市は運動する―『新しいモスクワ』に見るスターリンのモスクワ再開発計画(メドヴェトキンと社会主義リアリズム;動く家 ほか)
第3章 映画は建築する―『輝ける道』と全連邦農業博覧会(社会主義リアリズムとミュージカル映画;総合芸術空間としての農業博覧会 ほか)
第4章 地下の宮殿―『僕はモスクワを歩く』と『ナースチャ』における地下鉄空間(地下鉄言説とソ連映画;スターリン期のモスクワ地下鉄駅 ほか)
第5章 宮殿から地獄へ―ポスト・ソ連時代の映画における地下鉄空間(地下鉄言説の推移;ポスト・ソ連期の地下鉄表象 ほか)
著者等紹介
本田晃子[ホンダアキコ]
2012年東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。現在、岡山大学社会文化科学研究科准教授。専攻はロシア建築史、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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