出版社内容情報
認識のプロセスを研究する自然科学である「認識学」は,哲学的認識論の発展であるという観点から,情報科学,認知心理学,脳神経生理学の3つの学の合流をとりあげる.そのための新しい方法論として認識学的相対論を提唱する.補稿:村上陽一郎
内容説明
「多」に「一」を見る。大家がやさしく親みやすい語り口で説く、ユニークな相対論的認識論。あなたは認識の不思議に引き込まれ、それを解く鍵を得るだろう。
目次
1章 現象
2章 存在
3章 確率と論理
4章 客体と述語
5章 言語・論理的相対性
6章 学習と情報
7章 パターンとエントロピー最小の原理
8章 時の向き
9章 因果律と自由
10章 認識学的相対性
補稿 認識の相対性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
8
ふえ~んわからなかったよ~、…という感じ。取敢えずパターンを見てしまうような人間の感覚のその仕方についてから論を起こして、現代、認識論がそれを通してでしか強度を示せないようなニューロンの問題に進む。しかしエントロピーが絡み始めたあたりで展開に付いていけなくなっちったでござる。認知の構制について知りたかったわたしとしては、認識上における真偽を問う認識学の問い立てはちと当てが外れた感じ。けれどまぁ、そうした真偽は今の気分ではないとわかっただけでも収穫かな。科学哲学の議論についていける筋力も欲しいな~しかし。2017/03/15