内容説明
愛する女を複製した等身大人形や映像にのめりこんでいく男たちの痴態を描いた異色短篇「青塚氏の話」、離婚にふみきれない中年夫婦の一見おだやかな日常を古典への愛をとりまぜて描いた傑作「蓼喰ふ虫」のほか、食に関する随筆、翻訳など中期の幅広い作品を収載。
目次
『日本探偵小説全集第五篇谷崎潤一郎集』青塚氏の話
『蓼喰ふ虫』
単行本未収作品(顕現;ドリス;カストロの尼(翻訳)
三人法師
藝術の一種として見たる殺人に就いて(翻訳))
雑纂(「ドリス」休載について;現代婦人の服装;東西味くらべ;敏先生のおもひで;「蓼喰ふ虫」序詞 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
訪問者
6
本書には「蓼食う虫」が収められている。中期谷崎の代表作であろう。少なくともここまで読んできた中では「痴人の愛」、「卍」と並ぶベストスリーに入る傑作である。2019/08/06
訪問者
3
谷崎潤一郎再読の旅は続く。「蓼食う虫」は本当に素晴らしい。中期谷崎の代表作であろう。少なくともここまで再読してきた中では「痴人の愛」、「卍」と並ぶベストスリーに入る傑作である。2023/08/18
MatsumotoShuji
0
映画とアンドロイドが女体と絡む分かりやすくて面白い「青塚氏の話」と、何がどう面白いのかよく分からないけれど面白い「蓼喰ふ虫」。2016/06/11
-
- 和書
- 日本の建築 岩波新書