中公新書
拡大ヨーロッパの挑戦―グローバル・パワーとしてのEU (増補版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 278p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121917515
  • NDC分類 319.3
  • Cコード C1233

内容説明

二一世紀に入り急成長を続け、国際社会に大きな存在感を示しつつあるアジア。これに対し、二〇〇四年の大規模な拡大以降、さらに加盟国を増やし続ける欧州連合(EU)は、どのような戦略を描くのか。先進国から新興国へのパワーシフトの時代において、拡大するヨーロッパの軌跡と動向を論じながら、あわせて国際社会における今後の日本の針路をも模索する。新たにアジアの経済成長などの情勢を増補した最新版。

目次

序章 拡大ヨーロッパ―グローバリズムとナショナリズムのはざまで
第1章 ヨーロッパ統合の歩みと拡大の現実
第2章 NATOの拡大―コソヴォからイラクへ
第3章 「民主化」の苦悩―拡大「される」側の実態
第4章 ヨーロッパの新たな境界線と民族
第5章 バルカン地域でのヨーロッパ拡大
第6章 イラク戦争とは、欧州にとって何だったのか
第7章 二一世紀の拡大ヨーロッパ戦略
第8章 パワーシフトとアジアの経済成長―EUの戦略

著者等紹介

羽場久美子[ハバクミコ]
1952年兵庫県生まれ。津田塾大学大学院博士課程修了。学術博士(国際関係学)。青山学院大学大学院国際政治経済学専攻科教授。ハーバード大学、欧州大学研究所(EUI)、ソルボンヌ大学、ロンドン大学、ハンガリー科学アカデミー客員研究員。ジャン・モネ・チェア。専攻は国際政治学、EU論、地域統合論、アジア地域統合、冷戦研究、中・東欧政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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coolflat

11
東欧諸国のEU加盟についての記述が多くを占める。35頁。マーシャルプランは当初、ソ連や中・東欧諸国を含むものであった。しかし冷戦の影が色濃くなり、ドイツを戦略的に引きこむ必要があった事から、ドイツを取り込み、社会主義国ソ連を排除した。その結果、ソ連の占領下にあった中・東欧諸国は、当初は比較的自由な議会制民主主義を持つ国が多かったにもかかわらず、ソ連の不参加により苦渋の決断を迫られた。政治的には親ソだったが、欧州経済再建に積極的だったチェコの共産党幹部は、マーシャルプラン不参加決定後、大規模な粛清を受けた。2016/08/04

Naota_t

0
★3.2 EUの目的は金融政策がメインだと思っていたが、それ以外にも、ヒト、モノ、情報の行き来に障壁がなくなることのメリットも大きい。日本のような島国だと気づかないが、EUのような地続きの国々だと大変助かるだろう。また、どこまでがEUか?そもそも多民族国家の場合の当該国籍者の定義は?EUの各運営責任者はどこの国の人が務める?EUとはメリットも大きいが、いざ運用となると問題が山積だ。貿易だけならFTAやTPPでなんとかなる。その他の問題をどう解決すべきか。今後のEUは瓦解か、結束か。2017/07/12

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