中公新書ラクレ<br> 観光亡国論

個数:
電子版価格
¥902
  • 電書あり

中公新書ラクレ
観光亡国論

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月19日 14時44分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121506504
  • NDC分類 689.21
  • Cコード C1258

出版社内容情報

右肩上がりで増加する訪日外国人観光客。12年の836万人から17年には2800万人を突破。政府の掲げる20年の4000万人突破も現実味を帯びてきた。一方で京都や富士山を初めとする観光地へ想定を越えた観光客が殺到したことで、交通や景観、住民環境や文化などを含め、多くのトラブルが露呈化し始めた。その状況を前に「まるでかつての工業公害だ」と指摘しているのが、京都に居を構え、自らその問題に向き合う東洋文化研究者・アレックス・カー氏だ。氏が今すぐ管理技術を高めないと「観光立国」のはずが「観光亡国」になる、と指摘した『中央公論』の記事は反響を呼んだ。
本書はその指摘をベースに、その実態と対策について世界の最新状況を盛り込み、深く検討を重ねていく。そこに都市開発に造詣の深いジャーナリスト・清野氏が加わりシャープな指摘・提言を展開。日本の亡国化を防ぐため、今すぐ「観光公害」に備えよ!

内容説明

右肩上がりで増加する訪日外国人観光客。京都をはじめとする観光地へキャパシティを超える観光客が殺到し、交通や景観、住環境などでトラブルが続発する状況を前に、東洋文化研究者のアレックス・カー氏は「かつての工業公害と同じ」と指摘する。本書はその危機感を起点に世界の事例を盛り込み、ジャーナリスト・清野由美氏とともに建設的な解決策を検討する一冊。真の観光立国を果たすべく、目の前の観光公害を乗り越えよ!

目次

第1章 ティッピング・ポイント―「立国」が「亡国」になるとき
第2章 宿泊
第3章 オーバーキャパシティ
第4章 交通・公共工事
第5章 マナー
第6章 文化
第7章 理念

著者等紹介

カー,アレックス[カー,アレックス] [Kerr,Alex]
1952年、米国生まれ。東洋文化研究者。NPO法人「〓庵(ちいおり)トラスト」理事長。イェール大学日本学部卒、オックスフォード大学にて中国学学士号、修士号取得。64年、父の赴任に伴い初来日。72年に慶應義塾大学へ留学し、73年に徳島県祖谷(いや)で約300年前の茅葺き屋根の古民家を購入。「〓庵(ちいおり)」と名付ける。77年から京都府亀岡市に居を構え、90年代半ばからバンコクと京都を拠点に、講演、地域再生コンサル、執筆活動を行う。著書に『美しき日本の残像』(朝日文庫、94年新潮学芸賞)など

清野由美[キヨノユミ]
ジャーナリスト。東京女子大学卒、慶應義塾大学大学院修了。ケンブリッジ大学客員研究員。出版社勤務を経て、92年よりフリーランスに。国内外の都市開発、デザイン、ビジネス、ライフスタイルを取材する一方で、時代の先端を行く各界の人物記事を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

54
京都好きの知人が「京都がどんどん汚くなってる」と嘆いていた。例えば古い建物を壊してピカピカのホテルが建つ、老舗が消える・・・。ビジネス原理だけに任せていると、街の魅力を形づくるものが消え、住めない街になっていく。まるで金の卵を産む鶏の大量殺戮。確かに長期的な視点で地域のの資産を生かすため、著者が言うところの適切なコントロールは必要。ただある種の「不便」を強いるには住民も含めた丁寧な合意形成が不可欠だけど、日本ではそこがないがしろになってる気がする。外国人観光客が今の倍になったら、どうなってしまうんだろう。2019/04/12

Nobuko Hashimoto

38
キャパシティを越えて観光客が殺到し、地域の生活の質を低下させるに至る状況をオーバーツーリズムと呼ぶ。「観光公害」という言葉も見られるようになった。日本の建築や景観の美醜を知り尽くしている本書の著者アレックス・カー氏は、日本が観光立国どころか「観光亡国」になりかねないと危機感を覚え、具体例を出して、どのような解決策があり得るかを示す。今月の書評@関西ウーマンで取り上げました。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=2016012019/11/01

trazom

36
「観光亡国論」と言っても、私のようなアンチ・ツーリズムの立場と違って、著者は、課題に前向きに向き合う。宿泊の問題、オーバーキャパシティ対策、観光公害・看板公害などを指摘しながら、その解決策を模索する。「世界遺産」というレッテルに依存し、観光業によって文化が汚染される「ユネスコサイド」の現実を見て、観光と文化は両立しないのではと悲観する私にとっては、「適切な管理と制限」を施し、「クオリティ・ツーリズム」を目指すことによって、観光の健全性は確保できるという著者の主張は、楽観論のように思えてならないのだが…。2019/05/03

34
19年。20年の政府のインバウンド目標は4000万人だったのね■グラフは恣意的なので注意。引用元の白書等が意図的に縦軸を歪めている可能性もあるが。内容はいちいちもっともだが綺麗事過ぎる感も■観光資源には事欠かない日本だが、観光振興となると、全国・地域一律の法律・規制、ハコモノへの公共事業投資などとすりかわってしまう■観光客を受け入れる側もここまで2年半、コロナで観光客が激減したとともに自らも瀕死だから、観光公害に手が打てたとも思えない■ここ数年の中国の経済発展を考慮すると中国人の爆買いは過去のものかも?2022/07/02

TakaUP48

33
世界遺産認定で喜ぶ人々をTVでみると大丈夫か?と不安になる。「観光公害」に悩まされている日本は、このままでは観光亡国に。オーバーキャパシティによる交通渋滞・マナー低下対策として入場料・入山料の設定・値上げ、車両制限や予約制の導入を提案。大型観光船による「ゼロドルツアー」は他企業・他国へ総利益丸投げの恐るべき技。観光立国を目指す日本に警鐘を鳴らす一冊。大切なこと3点は、質を追求する「クオリティ・ツーリズム」への転換、「分別」のあるゾーニング、「適切な管理と制限を目指す」。遺産・環境への向き合い方を再考せよ!2019/09/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13558932
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。