出版社内容情報
中国西北部に位置する新疆ウイグル自治区。国土の6分の1ほどの面積に、約2500万人が暮らす。現在、習近平政権によるウイグル人らへの深刻な人権侵害が指摘されている。1955年に自治区が成立した当初、中国共産党は少数民族の「解放」を謳った。それから60数年、なぜ多くの人々を「職業技能教育訓練センター」へ収容するという過酷な統治に転じたのか。中央政府、漢人の指導者、そして少数民族幹部の関係性に着目し、苦難の歴史を解き明かす。
内容説明
中国西北部に位置する新疆ウイグル自治区。中国全体の6分の1ほどの面積に、約2500万人が暮らす。1955年に自治区が成立した当初、中国共産党は少数民族の「解放」を謳った。しかし習近平政権のもと、ウイグル人らへの人権侵害は深刻さを増している。なぜ中国共産党は、多くの人々を「教育施設」へ収容するといった過酷な統治姿勢に転じたのか。新疆地域の歴史を丁寧にたどり、その現在と未来を考える。
目次
序章 新疆あるいは東トルキスタンの二千年
第1章 中国共産党による統治の始まり 1949~1955年
第2章 中ソ対立の最前線として 1956~1977年
第3章 「改革開放」の光と影 1978~1995年
第4章 抑圧と開発の同時進行 1996~2011年
第5章 反テロ人民戦争へ 2012~2016年
第6章 大規模収容の衝撃 2016~2021年
終章 新疆政策はジェノサイドなのか
著者等紹介
熊倉潤[クマクラジュン]
1986年、茨城県生まれ。2009年、東京大学文学部・歴史文化学科(東洋史)卒業。2011年、東京大学大学院法学政治学研究科(旧ソ連政治史)修士課程修了。同研究科(国際政治)博士課程在学中の2012年から2016年にかけて、イェール大学、ロシア人文大学、北京大学に留学。2016年、同博士課程修了。日本学術振興会海外特別研究員・政治大学(台湾)客座助研究員、アジア経済研究所研究員を経て、2021年から法政大学法学部国際政治学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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