出版社内容情報
2018年秋、韓国最高裁は「徴用工」訴訟で韓国人被害者への賠償を日本企業に命じた。同種の裁判は20世紀末に日本の最高裁で、2000年代半ばに韓国でも原告敗訴だった。なぜそれが一転したのか――。本書は、日本統治下の朝鮮人労務者の実態から、今なぜ問題化したかまでを描く。この問題は、事実関係から離れ、個人請求権、歴史認識、国際法理解、司法の性格など多岐にわたる。本書ではそれらを腑分けし解説、日韓和解への解決の糸口を探る。
内容説明
2018年秋、韓国最高裁は「徴用工」訴訟で韓国人被害者への賠賞を日本企業に命じた。日本の最高裁でも、韓国の高裁でも原告敗訴だったが、なぜそれが一転したか―。本書は、日本統治下の朝鮮人労務者の実態から、今なぜ問題が浮上したかまでを描く。この問題は、歴史的事実、総動員体制、戦後処理、植民地主義、歴史認識、国際法理解、司法の性格など多岐にわたる。それらを腑分けして解説、日韓和解の糸口を探る。
目次
第1章 帝国日本の朝鮮統治
第2章 移住朝鮮人、労務動員の実態
第3章 日韓会談と請求権問題―国交正常化までの対立
第4章 日韓請求権協定への収斂―「一括処理方式」へ
第5章 韓国最高裁判決の立論と歴史認識
終章 「徴用工」問題の構図―歴史と法理
著者等紹介
波多野澄雄[ハタノスミオ]
1947(昭和22)年岐阜県生まれ。72年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同大学大学院法学研究科博士課程修了、博士(法学)。79年防衛研修所戦史部研究員、88年筑波大学社会科学系助教授を経て、同教授、副学長、附属図書館長。現在、外務省「日本外交文書」編纂委員長、筑波大学名誉教授。国立公文書館アジア歴史資料センター長。専攻・日本政治外交史。著書『幕僚たちの真珠湾』(朝日選書、1991年/吉川弘文館、2013年)第21回吉田茂賞受賞、『太平洋戦争とアジア外交』(東京大学出版会、1996年)第26回吉田茂賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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