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中公新書
アール・デコの建築―合理性と官能性の造形

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  • サイズ 新書判/ページ数 176p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121017864
  • NDC分類 523.06
  • Cコード C1252

出版社内容情報

モダンでキッチュ、貴族的で大衆的。アール・デコ建築の多彩な魅力をフランス、アメリカ、中南米、アジアに訪ね、思想と造形の関わりを探る。

内容説明

一九二五年、パリ万博に新しい造形様式が登場した。幾何学的でスピード感に溢れるアール・デコ。鉄とコンクリートとガラスという近代が生んだ素材で機能を満たしつつ、華やかな装飾的細部に彩られ、乾いた官能性を持つこの様式の建築は、大衆化社会の進展と歩調を合わせて世界に拡がってゆく。今日なお人々を魅了する力の根源は何か。フランス、アメリカ、中南米、アジア、そして日本に、思想と造形の関わりを訪ねる。

目次

1 アール・デコ建築の誕生(名前の由来;アール・ヌーヴォーとアール・デコ ほか)
2 アール・デコと同時代の文化(キッチュと洗練;乾いた官能性 ほか)
3 アール・デコの建築家(フランスの建築家;多産の建築家ジャン・ブーシェ ほか)
4 世界のアール・デコ建築(アール・デコ博覧会の遺産;フランスのアール・デコ建築 ほか)
5 アール・デコ建築の現在(ポスト・モダンとアール・デコ;アール・デコ建築の保存 ほか)

著者等紹介

吉田鋼市[ヨシダコウイチ]
1947年(昭和22年)、兵庫県姫路市に生まれる。1970年、横浜国立大学卒業。77年、京都大学大学院博士課程単位取得退学。73~75年、エコール・デ・ボザールU.P.6在学(仏政府給費留学生)。横浜国立大学大学院教授。専攻:建築史・建築理論。工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

k5

17
歴史と理論の第一〜三章も読みごたえありますが、素晴らしいのは世界のアールデコ建築を実際に歩いた第四章でしょう。パリ、ブリュッセル、ニューヨークくらいは知ってましたが、上海や東南アジアに中南米までカバーされると一気にロマンが広がります。この本を手に世界を旅したいです。。。それはさておき、アールデコの代表でもあるパリのメトロ、どの本を読んでも傑作とされているのが、かつての最寄り駅だったポルテ・ドーフィヌなのを見ると、フランス時代もっと色々勉強すればよかったと思います。2020/02/10

バニラ風味

11
「アールデコ」という言葉の示すもの(主に建築物)が生まれた時代背景から、アールデコの特徴などが書かれていて、今まで、ぼんやりとしか判っていなかったことが、大分理解できた。時代や人々の考え方、求めたものなどがあった上で流行したアールデコ。建築物の素材、装飾をアールヌーヴォーと比較した事も興味深かった。今まで、気づかなかった所、場所にもアールデコの建築物は存在している。この本で、(少々)知識を得た上で、いざ、アールデコの建物を見学しに行きたいと思う!本中の写真は、白黒で小さいけれど…やっぱり、ステキ!2014/12/19

uchi

1
名前は聞いたことがあるけど、実はよく知らなかったア-ルデコ。2020/10/07

bittersweet symphony

1
1920,30年代の簡易装飾様式であるアール・デコの概論。通時・共時的に概ね網羅されていますが、人名・建物名の列挙など、専門書的な癖が出ている面があって一般の人は読み通すのにパワーがいるような気が。琳派と無理に関連付けようとしたりする一文などはちと無理があるような気がしますね。2005/03/08

鍵窪錠太郎

1
前のアルバイト先の建物の様式が「アール・デコ」だったため読んでみた。「アール・デコ」には必ずしも、定義が有る訳ではなく、第一次世界大戦後の欧州で文化を相対化して見る流れとモダニズムの間で生まれた過度期の建築様式で、特定の思想に基づいている訳ではないから今なお支持される、と言う論旨だった。また「アール・デコ」の建物の多い理由への言及もあり、必ずしもその様式が評価されていた訳ではなかった点、使える素材の変化、保存の難しさと歴史の浅さなど、コンパクトにまとまった良書と言う印象。今度、氷川丸を見に行くとしよう。2017/01/30

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