出版社内容情報
40年にわたり解剖学に挑みつづけた「万能の人」。頭蓋骨、脳、神経、はては性交の仕組みに至る「人体の謎」を考察した手稿を解読!
「レオナルドの偉大さ、思考の特質は『解剖手稿』を見なければわからない」養老孟司。自然科学、航空力学、軍事学……あらゆる分野で功績を残した「万能のひと」。彼が絵画に劣らず、生涯を通じてもっとも熱心に追究しつづけたのが、解剖学だった。頭蓋骨、神経、血液循環、はては性交の仕組みに至るまでを考察し、画家ならではの精緻な素描を添えた「解剖手稿」を徹底解読。簡潔明瞭な解説で初心者も楽しめる。
内容説明
レオナルド・ダ・ヴィンチが、67年の生涯のうち、およそ40年もの年月をかけて取り組んだのが、解剖学研究でした。本書では、あるときは実地解剖を、あるときは机上の思索をもとに、入念に記された「解剖手稿」をひもときます。現存する約3800紙葉のなかから、特筆すべき成果の記された、しかも美しい頁を精選し、平明な解説を加えました。時代を遙かに先取りした発見あり、荒唐無稽な空想あり、惜しくも真実の解明には至らなかった考察あり…。1葉1葉を仔細に眺め、「解剖学者」レオナルドの視線を辿ってゆきましょう。時空を超えた知の冒険が、いま、はじまります。
目次
レオナルド解剖学の軌跡(冒険の始まり「最も崇高で美しい」頭蓋骨;「空想解剖図」を描く;百歳の老人を解剖する;人体を美しく図解する「解剖手稿A」;心臓という難問)
レオナルド解剖学を「追試」する(眼球―なぜ水晶体に気づかなかったのか;大動脈弁―500年後の証明;気管支循環―500年後の異論;性交解剖図―現代の後継者たち)
著者等紹介
前橋重二[マエハシジュウジ]
ライター。1953年生れ。慶應義塾大学経済学部卒。美術雑誌、自然科学書などの編集にたずさわる。2007年より「芸術新潮」ワールド欄に寄稿中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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