妻を看取る日―国立がんセンター名誉総長の喪失と再生の記録

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103212218
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

なぜ、私の妻ががんに・・・・・。一年半にわたる闘病生活、自宅での看取り、亡き後の絶望から立ち直るまでの思いを、がん医療の最高峰にいる著者が綴った。

内容説明

定年を迎え、妻とのんびり過ごしていこうと思っていた矢先の出来事だった。わずか六ミリの影が、妻を襲った。一年半にわたる闘病生活、自宅での看取り、妻亡き後に押し寄せてきた絶望感、そして、人生の底から立ち直るまでの道のり―。日本のがん医療の最高峰に立ち続ける著者が、自らの体験を赤裸々に綴った。

目次

第1章 妻との出会い(半分になったりんご;大阪の野生児 ほか)
第2章 駆け落ち(傘一本の家出;祝福されない結婚 ほか)
第3章 妻の病(六ミリほどの小さな影;虫の知らせ ほか)
第4章 妻との対話(酒浸りの日々;三ヶ月の地獄 ほか)

著者等紹介

垣添忠生[カキゾエタダオ]
1941年生まれ。1967年東京大学医学部卒業。都立豊島病院、東大医学部泌尿器科助手などを経て、1975年から国立がんセンター病院に勤務。同センターの手術部長、病院長、中央病院長などを務め、2002年総長に就任。2007年に退職し名誉総長になる。財団法人日本対がん協会会長、財団法人がん研究振興財団理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青木 蓮友

18
これは、、よくぞ書いてくれました、という一冊だ。さぞや辛かったろう、書きにくいこともあったろう、なのに本当に赤裸々に忠実にまっすぐに、その道のりが綴られている。か弱い男の人がたったひとりで再生していく姿がひたすらに健気で、ましてや年上女房、心配で愛しくて草葉の陰からぜったいこっそり見つめたと思う。しかしながら、年下にこーんなに愛されて、自宅できっちり看取ってもらって、正直不謹慎ながら羨ましくて仕方がない。それと、「虫の知らせ」や「鳥や蝶になって」ということを実感とともに語られているのが印象的だった。2016/09/18

舟江

13
妻の推薦本なので恐る恐る読んだ(笑)。読みやすかったが、夫婦の在り方についてもう少し詳しく書かれていた方が、良かったのではないだろうか。2019/05/06

さざなみ

6
先週末すい臓がんで緩和医療を受けていた兄嫁が亡くなった。お見舞いに行ったのはその2週間前、患者は過去の想い出、感謝の気持ち等を固い握手をされながら話された。図書館でこの本を偶然見つけ2晩で読み終える。立場は違うが共感、参考になるエピソードも多々あり残された兄にも推薦したい本であるが今は読む気にはならないだろうな。2018/08/13

ねこ

6
国立がんセンター名誉総長の筆者が癌を患う奥様を自宅で看取り、どん底の哀しみから次第に再生していく記録です。一回り年上の奥様との出会い、駆け落ち同然で結婚したというエピソードも。仕事で癌と向き合っている筆者が最愛の奥様を癌に奪われるのはどんなに無念かと想像します。私の夫も筆者の奥様と同種の癌でしたので、やはり厳しいのだなぁと改めて感じました。筆者の切ない気持ちに大いに共感しました。2018/07/01

のり

6
著者は国立がんセンター名誉総長。妻は肺の小細胞癌に侵されてしまう。「がん専門医の私の前で、がんが妻の命を奪っていく」の言葉。どれだけ苦しく無力な思いをしたのか伝わりました。妻の心も身体も支え続けた著者。大晦日の晩、意識のなかった妻のまぶたがパッと開き、思いもよらぬ強い力が手をつかんだ。手を強く握った。「ありがとう」という声にならない声が最期の言葉だった。生を受けた以上は死に向かっている。終わりがあることはわかっていても忘れがち。自分の最期をどうしたいのか考えさせられました。 2017/11/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/320644
  • ご注意事項

最近チェックした商品