内容説明
極秘の工作員養成機関「陸軍中野学校」―養成を終えた卒業生は、各地で諜報・謀略に目覚しい戦果を挙げた。だが、日本の敗色が濃厚になるとともに、彼らも本土決戦準備やゲリラ戦へと動員されて行く。敗戦とともに実行された「皇統護持工作」とは何か。戦後もルバング島で潜伏を続けた小野田寛郎は、中野学校二俣分校でいかなる教育を受けたのか。終戦と工作員を巡る実録の集大成。
目次
第1編 激戦下の諜報戦・和平工作
第2編 本土決戦準備とゲリラ戦
第3編 敗戦での発動の「皇統護持工作」
第4編 最後の残置諜者、小野田寛郎
第5編 工作員たちの終わらない戦争
中野学校との十年―「あとがき」にかえて
史実として記録すべき秘密戦士たちの行動
著者等紹介
畠山清行[ハタケヤマセイコウ]
1905‐1991。北海道石狩町生れ。本名きよつら(「せいこう」は筆名)。青年時代にアナーキスト運動に参加するなどしたのちに、文筆の世界に入り、戦後初期には出版社も経営。主に実録作品の分野に健筆を揮った
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939(昭和14)年、北海道生れ。同志社大学文学部卒業後、編集者などを経てノンフィクション作家。特に昭和史、医療問題に関する作品に定評があり、多数の著書がある
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