出版社内容情報
宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神からテレポートの能力をさずけられた男etc。信じられないほど、異常な出来事が、次から次へと起るこの世の中。科学もふきとび、理屈も引っこむ摩訶不思議な世界に、あなたもまきこまれるかもしれません。ひと足さきに、活字の世界で奇妙な体験をしてみませんか。ミステリアスな世界にあなたを誘うショートショート28編。
目次
こんな時代が
黒い服の男
ある帰郷
有名
若葉の季節
支出と収入
自信
未来人の家
不吉な地点
いやな笑い
うすのろ葬礼
はじめての例
黄色い葉
一家心中
つきまとう男たち
出現と普及
ご用件は
夢のような星
幸運の未来
殺意
背中の音
勝負
手
金の粉
幸運の公式
違和感
悪の組織
追われる男
あとがき
解説 鏡 明
カット 和田 誠
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
297
星新一さんが48歳の時に書かれた作品集。一応ショートショートとは書かれていますが割と長めの作品が多く少し冗長気味に感じましたね。それから何となくラストのオチがない作品が多い印象で若い頃よりもベテランになるときっちりとしたオチをつけなくても構わないと心境が変化されているような気がしますね。まあオチのないのもオチで面白いですよね。尚、全くの偶然ですが1974年刊行の本の短編「背中の音」にコロナ興業という企業名が出てきますよ。『こんな時代が』犯罪が無く人類皆平等で誰もが万能ロボットに雑事を委ね寝そべる未来世界。2022/04/05
KAZOO
169
今新潮文庫をチェックして読んでいない本を探し出しては読んでいます。これも読んでいたような読んでいないようなイメージをもっているのですが、楽しめました。30編弱の作品が収められていて、最後は逆転の結末が、ということで結構好きな作品集です。2016/07/07
小梅
109
再読。この本を読んだのは昭和63年8月30日だったらしい。何故なら自動改札ができる前の切符が挟んだままになっていたから(๑>◡<๑) 「ある帰郷」は最初に読んだ当時も凄く印象に残ったのを覚えてます。今読んでもやはり印象に残りますね。 2017/10/02
ひろちゃん
83
ミステリー短編集。おどろきの短さで読める。作品自体はむずかしい気がする。2015/11/19
takaC
73
長めの話も短めの話も一様に黒い。ついニヤニヤしてしまう。たぶん再読だ。前に読んだのは約30年前。高校生だった。2013/05/31