出版社内容情報
独自の視点と軽妙洒脱な語り口で名画を解説。「エンターテインメントとしての西洋美術史」。
内容説明
西洋美術史界のエンターテイナー、木村泰司の初の著書!独特の視点と軽妙洒脱な語り口で、ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ブリューゲル、ドガ、モネ…の名画を解説。「へえ、そうだったのか」の連続で、美術館巡りが100倍楽しくなります。
目次
第1章 西洋美術の発祥―古代ギリシアから中世への旅
第2章 フィレンツェに咲いたルネサンスの華
第3章 神の名のもとに―キリスト教絵画の変容
第4章 フェイス―肖像画という名の伝記
第5章 天使からのメッセージ―天使はキューピッドではない
第6章 人生の喜び―オランダ絵画の魅力
第7章 エデンの園からの解放―風景画の始まりと変遷
第8章 印象派登場―モダンアートの始まり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
27
今まで絵画をなんとなく見ていたが、こうやって時代背景が分かると見方が変わってくると思う。キューピッドと天使の違いが分かったし、絵画の変容が理解できた。もっとヨーロッパ史に詳しくなれば、理解が深まるんだろうな。いつか本物を見てみたい!2014/01/25
ごへいもち
12
軽さ重視で文庫版を読んだけど口絵の小ささにこちらも見てみた。やはりもっと大きくないとw2013/08/31
ゆずこまめ
8
美術館に行ってもよくわからないし、絵って難しいよね…という人にオススメ。教養なんて言ったら身構えちゃうけど、すごくわかりやすいし、読んでて楽しい。美術館に行くのが楽しみになります。2012/09/29
Noelle
7
「美術は見るものではなく、読むものです。」と美術史家である著者の言葉。まさに古典美術を見るときの心得である。ルーブルを楽しむには、ある程度西洋史の理解が必要。いいんです、印象派以降のモダンアートを楽しめれば、という御仁には無用の論かもしれないけれど、でもモダンアートも古典美術を下敷きとしている上に成り立っているものもあって、やっぱり美術のみならず美術史の教養は必要だなあと、いろんなアートを見るたびに痛感する。本書はオランダ絵画や肖像画、風景画、モダンアートへの流れがコンパクトに俯瞰でき、面白かった。2020/04/04
ばぶでん
6
「美術は見るものではなく、読むもの」という著者のテーマに基づく解説が本当に解りやすい上に勉強になった。買った価値が十分にあった。美術には必ず創作意図があり、宗教的、文化的、歴史的、政治的背景を読み解くべきという言い分には説得力がある。3回読み直して、まとめノートまで作成してしまうほどだった。百余の作品を掲載した口絵と解説を見比べられるよう栞紐が2本あるのもグッド!この本と併せ読めば西洋文化の大まかな基礎を掴めるのではないかと思われるので、次は阿刀田高の「知っていますか」シリーズに挑戦してみたい。2017/07/23