出版社内容情報
命の毛づくろい。本物の食と癒しをあなたに。
料理家・随筆家辰巳芳子さんの「食に込めた命へのいたわり」と、湯布院の名旅館亀の井別荘主人中谷健太郎さんの「村を美しく開く闘い」が重なり合う、スローな時代の道しるべ。珠玉のダブルエッセイ。
内容説明
辰巳芳子は命を育て、中谷健太郎は村を育てた。二人の盟友が交わした珠玉のジョイント・エッセイ。
目次
心映えよ
ほしゃどん、が空を飛んだ
風仕事
寒餅あられは春のけはい
摘草で毛づくろい
天までのぼれ
花芽の力
畦蕪畑に入り陽うすれ
こうしてバターになつた
煙もくもく、五月の空〔ほか〕
著者等紹介
辰巳芳子[タツミヨシコ]
1924年東京生まれ。料理家、随筆家。料理研究家の草分けだった母・浜子に日本の家庭料理を体得。日本の食文化を世界のそれと比較した先進的な視点と、食と命のかかわりへの深い洞察をもって積極的に発言
中谷健太郎[ナカヤケンタロウ]
1934年大分生まれ。大分・湯布院の高級旅館、亀の井別荘主人。東宝で助監督を務めたあと、父の死により亀の井別荘を継ぐ。音楽祭・映画祭などで湯布院を現在の人気観光地に育てたプロデュースの達人
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感想・レビュー
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gojimoto
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辰巳芳子さんと中谷健太郎さんのダブルエッセイでした。対談かと思ったら、対談自体は巻末にある程度でした。ただ、この対談で出てくる「繕う」という言葉の意味は素晴らしくこの本を読んだ甲斐があるとしみじみと感じる物でした。辰巳さんのエッセイはいつもの辰巳節です。中谷さんという方を私は知らなかったのですが、湯布院の村おこしの話はとても興味深かったです。村おこしで 「若者」「よそ者」「ばか者」が必要だと良く聞きますが、なるほどと唸らされました。人も地域もすうっと筋の通った信念がなければ生きづらい世の中だと感じています2015/09/27