出版社内容情報
滄海の泡沫と消えた「外地」への野心
台湾領有に際して日本人は、台湾人は何を思ったか。自国となった南方を訪れた日本人は何を見たか。邱永漢、高見順、森三千代、池澤夏樹らの作品で、「外地」における戦争を多角的に読める一冊。
内容説明
新しい視点で精選「言の葉」の集大成!文学者たちの見た海の彼方、異郷の「日本」。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すこにゃん
20
「霧の蕃社」 中村地平著 を読みました。 昭和5年10年27日に当時植民地だった台湾で起こった現地人による抗日暴動事件の話で少なからずショックを受けました。著者が台湾の高校を卒業する年に事件は発生しています。蕃人、蕃社、内地人など聞きなれない言葉を調べながら読みました。当時の台湾の現地人の文化や習慣、日本の施政などが読み取れてかなり興味深く拝読しました。おそらく韓国と台湾では占領前の文化度にかなり差があったんですね。2017/03/06
勝浩1958
9
大鹿卓著『野蛮人』で、台湾原住民の一部の部族には首狩りの風習があったことを知りました。中村地平著『霧の蕃社』で、霧社事件という台湾原住民の日本帝国主義に対するゲリラ闘争を知りました。森三千代著『国違い』は東南アジアの亜熱帯の雰囲気が十分に伝わってきました。金子光晴氏の影響がたぶんにあるように感じられました。2014/12/07
ゆきえ
4
池澤夏樹がよかった。2013/12/23
和泉花
2
インドネシアのこととか、ミクロネシア諸島のこととか、全然思いをはせたことがなかったので、よかった。南洋諸島、1度行ってみたい。2020/12/08
てまり
2
起伏が少ない作品が多くて読みづらい2013/10/03