出版社内容情報
真梨幸子が放つネコミス登場!
人を魅了してやまない猫たちに惑わされた愚かな人間の行く末、そして猫たちのその後--。
第一話 まりも日記
第二話 行旅死亡人~ラストインタビュー~
第三話 モーニング・ルーティン
第四話 ある作家の備忘録
第五話 赤坂に死す
最終話
内容説明
猫のまりもさんと出逢ったのは「運命」だった。四十六歳、年収二百万円以下の私が彼女をお迎えした日から、私の「人生」もまりもさんの「猫生」も少しずつ狂いはじめた。猫に翻弄される人間側のドラマと猫から見た物語が同時に読める唯一無二の読み心地。イヤミスの女王が紡ぐ究極にして戦慄の猫ミステリー!
著者等紹介
真梨幸子[マリユキコ]
1964年宮崎県生まれ。多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤虫症』(講談社文庫)で第32回メフィスト賞を受賞しデビュー。女性の業や執念を潜ませたホラータッチのミステリーを精力的に執筆し、着実にファンを増やす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
63
猫に人生を狂わされた人々の顛末と猫たちの猫(にゃん)生が描かれる不思議な物語。面白いけど帯の「戦慄のネコミス!」とは少し言いすぎな気が・・・。46歳、年収200万以下の貧乏な女性がブリティッシュショートヘアの"まりもさん"に一目惚れをして彼女を手に入れた時から女性とまりもさんは数奇な運命を辿っていく。他にも猫に救われた人、猫のために殺された人と様々な人々が猫に人生を翻弄されるが、猫たちもそんな人々を横目にしっかりふてぶてしく生き抜いていく。グレーでもふもふ、ゴールドの眼のまりもさんに少し会ってみたい。2023/07/05
kei302
50
角田さんのトトと比べるのもあれですが、まりもさん、独特のオーラがあります。お金のかかるオンナ まりも! 借金しながら猫を飼う、さらに、多頭飼いに発展! ニャンゲル係数200%小説。ヒサンです。2023/11/12
mayu
37
表紙の猫と似ているグレーの猫、まりもとモナミという二匹と共に真梨さんは暮らしている様で作中にも同じ名前の猫が出てくる。事故物件や間に挟まれる猫目線、猫と出会い翻弄されていく作家の話が描かれていて、フィクションだけどノンフィクションの部分もありつつな不思議な塩梅の作品だった。いつもよりも嫌な感じは薄めだけど、突飛に人が死ぬ様子はなんとも真梨さんらしい一冊だった。2023/06/20
千穂
31
図書館で借りた単行本にて読了。真梨さんネコ好きなんだな〜まりもとモフモフのようにネコ同士おしゃべりしているのかも〜2023/08/17
JKD
25
うんちょり~なと腐乱死体と猫の関係が妙に絡まって面白かったです。連作短編で登場人物もややこしくなく、サラっと読めるのですが、さすがに赤坂マンションのトイレのくだりはちょっとお腹が痛くなる感じがして一瞬読む手を止めてしまいました笑2023/07/06