出版社内容情報
鈴木 克美[スズキ カツミ]
著・文・その他
内容説明
十六世紀初頭、中国からやってきた黄金色の小さな魚。江戸期の『金魚養玩草』(一七四八)は、一大金魚ブームを引き起こす―!日本初の金魚の学術論文(一八八七)や日本産金魚の系譜、図版など、稀少史料を徹底検証。当時の暮らしを踏まえつつ、なぜこれほど日本人が金魚好きになったのか、飼育実用書が伝えきれなかった「金魚文化」の深部を呈示する。
目次
プロローグ 日本の金魚と日本人
第1章 金魚のルーツを訪ねて
第2章 金魚の誕生と日本渡来
第3章 江戸の町を金魚が行く
第4章 駆け足で通る江戸の町と江戸時代
第5章 江戸時代の金魚ブーム
第6章 日本人と金魚
エピローグ 金魚を日本の水族館に
著者等紹介
鈴木克美[スズキカツミ]
1934年静岡県生まれ。東京水産大学卒業後、江ノ島水族館、金沢水族館を経て、東海大学教授、東海大学海洋科学博物館館長。魚類生活史学専攻。農学博士。現在、東海大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すうさん
6
私の魚飼育も30年近くなる。グッピーから始めてシクリッド、ディスカス、海水魚、古代魚、アロワナ、ピラルクまで様々なものを飼育してきた。鯉も水槽で飼ったこともある。現在は120mの水槽でもっぱら金魚飼育。和魚は海外の魚や海水魚と違ってケンカしない。だからついつい多種類で多数飼っていしまい水質を悪くしてしまう。でも現代は飼育設備が充実していて無理しないと長く飼い続けることができる。本書は金魚と日本人の歴史書。人間にとっては趣味の進化の道だが、ペットの金魚にとってみれば人間に与えられた苦難の連続だったと思える。2020/06/10
maqiso
4
中国では宋代から金魚の飼育が行われ、日本では江戸時代に広まった。小さなガラス玉に入れられる安価な金魚は縮みの江戸文化と相性が良く、江戸には振り売りの金魚売りも多くいた。江戸時代は地方で独自の品種が作られもしたが、品種が少なく、品種改良の進んだ中国金魚が明治以降に伝来した。史料に「金魚」と書いてあっても今の金魚と同じかわからないが、絵からは品種まで推定できるのが面白い。2022/12/07
ジェリー
3
今まで、身近すぎてほとんど気にもしていなかった金魚のルーツなどを垣間見ることができ、興味深かった。2019/10/08
Koji
2
最近、金魚を見ないなと思って読んでみた本。 江戸時代からの歴史、推定で書いてある部分も多いけど面白い。2024/05/08
ほぺ
0
金魚の文化史 愛されて生きる魚だということが良くわかる2023/07/27