講談社学術文庫<br> 伊勢神宮と日本美

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講談社学術文庫
伊勢神宮と日本美

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  • サイズ 文庫判/ページ数 644p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921640
  • NDC分類 521.81
  • Cコード C0121

出版社内容情報

神宮はいかに日本美の象徴となったのか。「日本のパルテノン」として世界的評価を受けた建物に投影された民族意識、建築論を読解する

節ひとつない檜材で20年ごとに建て替えられてきた伊勢神宮。その清浄で質素で力強い姿は、日本人の魂の原風景である。伊勢神宮こそが、「日本古来」の建築の原型であるとの主張がなされてきた。明治以降、国家神道となったことにより、その言説はますます強くなった。現代でさえ、古代住居の復元時に伊勢神宮にその形を求めることもある。江戸から現代に書かれた資料を徹底的に読みとき、神宮の本当の姿を解明する。

内容説明

節ひとつない桧材による伊勢神宮の神殿。その清浄で質素な姿は、仏教伝来以前の建築の原型であると主張されてきた。宣長、伊東忠太、タウト、天心、磯崎新…。「天地根元造」説、「南方」説、「長江」説、「雲南」説…。多くの研究者が、変化する時代、文化、社会状況の中で多様な説を展開した。徹底的な資料の解読で、神宮の本当の姿に肉薄する。

目次

第1章 雲ガ畑にそびえる千木
第2章 「天地根元宮造」の二百年
第3章 世界のなかの伊勢神宮
第4章 雲南、南洋、ツングース
第5章 黄河か長江か
第6章 弥生の神殿がうかぶまで
第7章 池上曾根の光と影

著者等紹介

井上章一[イノウエショウイチ]
1955年生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。同大学院修士課程修了。現在、国際日本文化研究センター教授。建築史家、評論家。著書に『つくられた桂離宮神話』(サントリー学芸賞)、『南蛮幻想』(芸術選奨文部大臣賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ぼのまり

3
伊勢神宮の建築を「日本古来」のものとする説と、建築様式がベトナムやタイ、中国雲南地区のそれと類似点が多い点を取り上げた南洋説など、建築史上の位置づけを論じた1冊。学会の学閥問題があるようで、そのあたりの文句というか愚痴も満載である。宗教的、儀式的な観点から離れて、純粋に建築物、建築史として伊勢神宮を捉えてみるのも面白い。2013/07/01

のの

2
ガイドブックや考古学の再現図やらをそのままそうなんだ、と思っていたけれど、本当にそうかはわからないということを改めて感じた。これだけ膨大な資料とその扱い方に、この本も構成をどう作っていったんだろうと思う。建築から宗教から考古学から、縦横無尽に描きつつ、各学会(?)への愚痴がだだもれてる… あと文章の書き方が個性あるなぁ。2014/06/15

tkm66

1
まさか井上教授が今の様になるとは予想出来なかったっすね200421記2013/10/16

kwmr_

1
建築史家は伊勢神宮をどのように捉えてきたか。過去140年に渡る神宮観が詳細に分かる1冊。図が少ないのが少し悲しいけれど、膨大な文献調査からまとめられた内容は説得力がある。ただ、これによって、自分もミスリードされていないか、ちょっと心配。2013/05/18

紅林 健志

0
井上先生の本の中ではこれが一番おもしろかった。2013/10/22

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