出版社内容情報
今読むべきは百年前のベストセラー『貧乏物語』だ。栄養不足の児童、貯金のない若者……。貧困の構造を描いた書を佐藤優氏が読む!不朽の名著×現代の「知の巨人」による100年目のコラボレーション!
佐藤優が「貧困」の正体に挑む!
1916年の発表から1世紀――。
日本の志ある若者たちが夢中になって読み耽った古典が
わかりやすい、読みやすい現代語訳でよみがえる。
現代の若者にこそ読ませたい一冊!
「世間にはいまだに一種の誤解があって、『働かないと貧乏するぞという制度にしておかないと、人間はとにかく怠けてしかたがない。だから、貧乏は人間を働かせるために必要なものだ』というような議論があります。しかし、少なくとも今日の西洋における貧乏は、決してそういう性質のものではありません。いくら働いても貧乏から逃れることができない、『絶望的な貧乏』なのです」――本文より
なぜ豊かな国に多数の「貧乏人」がいるのか?
なぜ働いても貧乏から脱出できないのか?
トランプ、サンダース旋風の正体は?
パナマ文書が語る資本主義の現実とは?
人間関係の商品化とは?
資本主義の矛盾を解決するための処方箋とは?
絶望的な貧困が日本を、世界を覆う現在、「貧困」と格闘した経済学者の思考を現代の「知の巨人」が引き継ぐ。渾身の46ページ解説付き。
はじめに 『貧乏物語』と現代 佐藤 優
序 (弘文堂版)
上編 いかに多数の人が貧乏しているか
中編 何ゆえに多数の人が貧乏しているか
下編 どうすれば貧乏を根治できるか
付録 ロイド・ジョージ
おわりに 貧困と資本主義 佐藤 優
河上 肇[カワカミ ハジメ]
著・文・その他
佐藤 優[サトウ マサル]
解説/翻訳
内容説明
不朽の名著×知の巨人、100年目のコラボレーション!なぜ豊かな国に多数の「貧乏人」がいるのか?なぜ働いても貧乏から脱出できないのか?トランプ、サンダース旋風の正体は?資本主義の矛盾を解決するための処方箋とは?絶望的な貧困が日本を、世界を覆う現在、「貧困」と格闘した経済学者の思考を引き継ぐ。
目次
上編 いかに多数の人が貧乏しているか(「貧乏線」を生きる人びと;豊かな先進国の多くの貧乏人;イギリス児童食事事情;貧乏との大戦争)
中編 何ゆえに多数の人が貧乏しているか(なぜ人間社会は発達したか;機械の発明という衝撃;贅沢品と生活必需品)
下編 どうすれば貧乏を根治できるか(貧乏をなくす三つの方法;アダム・スミスの間違い;経済体制の改造か個人の改善か;経済問題は究極の社会問題;贅沢廃止論;経済学と倫理学)
付録 ロイド・ジョージ
著者等紹介
河上肇[カワカミハジメ]
1879年山口県生まれ。戦前を代表するマルクス経済学者、社会思想家。東京帝国大学卒業。1913年からのヨーロッパ留学後、1915年、京都帝国大学教授。1916年、「大阪朝日新聞」に「貧乏物語」を連載、大きな反響を呼ぶ。『貧乏物語』刊行後は、本格的にマルクス経済学の道を歩む。1932年、日本共産党に入党、翌年逮捕される。出獄後は『自叙伝』などを執筆。1946年死去
佐藤優[サトウマサル]
1960年東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。1985年に同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ロシア日本国大使館勤務などを経て、本省国際情報局分析第一課に配属。主任分析官として対ロシア外交の分野で活躍した。2005年に著した『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』で鮮烈なデビューを飾り、翌2006年の『自壊する帝国』(いずれも新潮社)で大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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