講談社現代新書<br> 現実脱出論

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講談社現代新書
現実脱出論

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062882743
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0210

出版社内容情報

「それが現実だ」「現実を見ろ」「現実は厳しい」……その「現実」からぼちぼち脱出しませんか?坂口恭平、待望の書き下ろし最新刊!目に映っている現実は、決して唯一無二の世界じゃない!

目で見ることも、手で触れることもできないけれど、
たしかに存在するあの〈懐かしい世界〉へ読者を誘う

ベストセラー『独立国家のつくりかた』で〈社会〉と対峙した坂口恭平が、
今度は私たちの〈無意識〉にダイブする!


【目次】

プロローグ 現実さんへの手紙
第1章 疑問の萌芽
第2章 語り得ない知覚たち
第3章 時間と空間
第4章 躁鬱が教えてくれたこと
第5章 ノックの音が聞こえたら
第6章 だから人は創造し続ける
エピローグ ダンダールと林檎

プロローグ 現実さんへの手紙
第1章 疑問の萌芽
 1 現実からの招待状
 2 それは学習机であり、巣の材料でもある
 3 膨張する居酒屋
第2章 語り得ない知覚たち
 1 目の創造活動
 2 臭党
 3 匂いの建築
 4 手が届かない快感
 5 聴いたことのない懐かしい音楽
 6 線の言語
第3章 時間と空間
 1 時間について
 2 空間について
 3 トヨちゃんのぬいぐるみ王国
第4章 躁鬱が教えてくれたこと
 1 躁鬱という機械
 2 空き地のような他者の知覚
 3 機械からの問い
 4 現実を他者化する
第5章 ノックの音が聞こえたら
 1 ものがたり
 2 半現実のつくりかた
 3 振る舞い言語
第6章 だから人は創造し続ける
 1 思考という巣
 2 創造とは何か
 3 なぜ思考を伝達しようと試みるのか
 4 現実へ
エピローグ ダンダールと林檎
あとがき


坂口 恭平[サカグチ キョウヘイ]
著・文・その他

目次

第1章 疑問の萌芽
第2章 語り得ない知覚たち
第3章 時間と空間
第4章 躁鬱が教えてくれたこと
第5章 ノックの音が聞こえたら
第6章 だから人は創造し続ける

著者等紹介

坂口恭平[サカグチキョウヘイ]
1978年、熊本生まれ。2001年、早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家・作家・絵描き・歌い手、ときどき新政府内閣総理大臣。著書に『幼年時代』(幻冬舎、熊日出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆいまある

78
私を痺れさせる天才、坂口恭平。我々は苦しいことに出会うと現実逃避しようとする。ところが恭平さんは、それでは解決にならないと言う。逃避すると現実はより怖く感じられるのである。そこで提案しているのが「現実脱出」。自分の知覚を変化させ現実の違う点に目を向ける。死にたいときは脳が誤作動を起こしているので、自分の勘に頼らず素直に人に助けを求めることを推奨している。アパートで引き篭もってた人を助けた話は伊坂幸太郎の小説みたい。オカルト本ではないけど、毘沙門天のエピソードは心動かされる。何かが不思議に繋がってる。2019/04/30

harass

64
著者にとって現実とは親が見ている感じているものと異なるのではないかという疑問があった。徹底的に彼自身の主観からの彼の現実とはなにかを語り、そして彼自身の創造とどう関わってくるのかという論考。専門用語はまったく使わずに普通の言葉だけで哲学的な内容が論じられる。論理というよりも感性が強く振り落とされそうになる。躁状態が書かせた詩人的、批評家的な断定の数々がスリリング。ぱっと目を通しただけの読書だったがなにか凄いものを読んだという畏怖がある。うーむ。どういうことか。これは。やはり天才というべきか。2017/05/12

Emperor

32
欠伸が出るほど没個性的な現代社会に一石を投じまくる熊本の異端児・坂口恭平。「現実さん、こんにちは」から始まるエクソダス。「現実」との会話は、変態の妄想ではない。狂人の戯言ではない。廃人の寝言ではない。天才の思考回路と対峙したいアナタにおすすめ。2017/02/18

K(日和)

29
著者「坂口恭平」の思考や創作、および現実に対するスタンスが著されている。98歳に死ぬと決めた彼は、0歳から98歳までの99個の調性を持った1人の人間が存在してる、と考えているのが衝撃的だった。ピアノの鍵盤になぞらえて、88個としないあたりが、なんとなく好感を感じた。たまたまその年齢の鍵盤を鳴らしているだけ。Twitterで見かける彼の中身が、少しだけ知れた気がした。2017/01/01

阿部義彦

23
講談社現代新書。面白いアプローチです、エッセイと創作と自叙伝がない混ぜになった論が実に心地よいです。現実さんとの折り合い、時間と空間の気分的起源、躁鬱病といかに付き合うか?目に見えないものとの付き合い方やラストの近くの毘沙門天との関係は、シンクロニシティーと呼ぶべきか単なるオカルトか?これは一種の精神的トリップを字に起こしたものなのか。後からグイグイ来る読み心地です。類書無し!2018/11/10

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