講談社選書メチエ
藤原道長「御堂関白記」を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062585675
  • NDC分類 210.37
  • Cコード C0321

出版社内容情報

「世界記憶遺産」に登録された、最古の自筆本日記は面白い! 怒り、愚痴、悲しみなど、権力者の直筆から、息づかいを感じる一冊。

豊富な原文写真に翻刻・現代語訳・解説を付して、平安の最高権力者の日記がこの一冊でわかる!

世界記憶遺産に選ばれた、世界最古の自筆本日記は、摂関期の政務、儀式、外交、から当時の家庭生活、精神世界までを描いた藤原道長自身の記録である。
抹消された箇所、豪放磊落な筆致、破格の文体……。「披露すべきに非ず。早く破却すべき者なり」と道長が記したのはなぜか。摂関期に栄華を誇った権力者の揺れ動く心中と宮廷社会の実像を読み解く。

序章『御堂関白記』とは何か
第一章 権力への道
第二章 栄華の初花
第三章 望月と浄土
終章 再び『御堂関白記』とは何か

【著者紹介】
一九五八年三重県津市生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。現在、国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代政治史、古記録学。主な著書に、『摂関政治と王朝貴族』『一条天皇』『壬申の乱』『平安貴族の夢分析』『持統女帝と皇位継承』(いずれも吉川弘文館)、『三条天皇』(ミネルヴァ書房)、『藤原道長の日常生活』(講談社現代新書)、『藤原道長の権力と欲望』(文春新書)、講談社学術文庫に『藤原道長「御堂関白記」全現代語訳』『藤原行成「権記」全現代語訳』(いずれも全三巻)がある。

内容説明

世界記憶遺産に選ばれた、世界最古の自筆本日記は、摂関期の政務、儀式、外交から当時の家庭生活、精神世界までを描いた藤原道長自身の記録である。抹消された箇所、豪放磊落な筆致、破格の文体…。「披露すべきに非ず。早く破却すべき者なり」と道長が記したのはなぜか。摂関期に栄華を誇った権力者の揺れ動く心中と宮廷社会の実像を読み解く。豊富な原文写真に翻刻・現代語訳・解説を付して、平安の最高権力者の日記がこの一冊でわかる!

目次

序章 『御堂関白記』とは何か
第1章 権力への道(長徳元年(九九五)―政権獲得
長徳四年(九九八)―大病
長保元年(九九九)―彰子入内 ほか)
第2章 栄華の初花(寛弘四年(一〇〇七)―金峯山詣
寛弘五年(一〇〇八)―敦成親王誕生(「はつはな」)
寛弘六年(一〇〇九)―敦良親王誕生 ほか)
第3章 望月と浄土(長和五年(一〇一六)―後一条天皇即位/摂政就任
寛仁元年(一〇一七)―敦良親王立太子
寛仁二年(一〇一八)―威子立后(「この世をば」) ほか)
終章 再び『御堂関白記』とは何か

著者等紹介

倉本一宏[クラモトカズヒロ]
1958年三重県津市生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。現在、国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代政治史、古記録学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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さき

23
★5:本書は、世界最古の自筆本日記として世界記憶遺産に選ばれた(富士山の登録と重なって霞んじゃったけど^^;) 藤原道長の「御堂関白記」の”原文写真入り”にして、翻刻・現代語訳・解説入りのものとなる。この”原文写真入り”っていうのが、個人的にツボだった!だって千年も前の、あの超有名な最高権力者の息遣いを、写真越しの文字とはいえ感じられるというのは、平安王朝かぶれの者なら、やぱ、垂涎モノじゃなかろうか? ⇒2017/09/21

世話役

12
藤原道長の日記「御堂関白記」の研究者で、世界遺産登録にも尽力した倉本一宏氏による同日記の解説書。僕は道長の時代のことをろくに知らなかったため、本書を通して知識をつけようと思い、読んでみた次第。ただ、この点は倉本氏の狙いとかなりずれていたようだ。本書は時代や政治体制への考察を殆ど行わず、「御堂関白記」の構成の独特さや道長のキャラクターに主眼を置いた内容となっていた。たとえ同じテクストに焦点を当てても、読み手の視点が違えば読み取る情報も自ずと違ってくるということを痛く認識した読書体験だった。2014/11/18

クサバナリスト

9
字の大きさの統一性もなく、裏書があったり、具注歴の日付の間の二行の空白部に収まらないときは線をひくなど、後生誰にも読まれることがないだろうと全く気まま書かれている。傲慢なイメージがある道長であるが、そうでもないようだ。2018/06/09

波 環

8
道長って字いヘタだけど、愛嬌ある 日記読むのはおもしろい2024/03/16

波 環

5
自粛期間に少し混み入った本を読んどこうと思って以前から労作ときいていた本著を選んだ。自筆ってきれいな文字の写経とか思い出すからミスなんてないような気がしていたのだけど、道長はせっかちなのか、日付間違えて訂正の線を入れたり、塗りつぶしたり手元メモだからやりたい放題で、そこも面白い。筆者が指摘するように儀式の参列者やご挨拶に来た人の名前なども多くて、それがお気に入りは誰かの話になるわけだから、昔から男の権力者ってのは人事に夢中だったんだとなんだかなあ、な気持ちである。2020/06/06

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