講談社選書メチエ
ブリティッシュ・ロック―思想・魂・哲学

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062585606
  • NDC分類 764.7
  • Cコード C0373

出版社内容情報

「ロックは思想だ!」60年~70年代の全盛時代のロックを「哲学」「アート」「霊性」などをキーワードに深く読む、未曾有の論考。

ハイデガーの実存の「開け」の概念とロック。「新たな霊性を啓くメディア」としてのロック。テクノロジーとロックの関係、新たな芸術ジャンルとしてのロックなど、思想の側からロックという「現象」を深く読み解く未曾有の論考。

内容説明

ビートルズに始まる「イギリスの侵略」から半世紀―。世界中を熱狂させ、若者の「生の哲学」となったブリティッシュ・ロック。その誕生からの歴史をたどり、未来をさぐる。鼓動するドラムとベース、咆哮するエレキギター、絶叫のヴォーカルが、呼び起こす「ディオニュソス的陶酔」!ニーチェ、ハイデッガー、アガンベンの哲学が提示する、もっと音楽を愉しむための、思想としてのブリティッシュ・ロック。

目次

第1章 ロックの歴史
第2章 ロックという哲学思想
第3章 ロック・霊性を啓くもの
第4章 現代アートのなかのロック
第5章 ロックの歌詞の世界
第6章 ライフスタイルとしてのロック
第7章 ロックは滅んだか?
第8章 ロックの未来形

著者等紹介

林浩平[ハヤシコウヘイ]
1954年和歌山県に生まれる。東京大学法学部卒業。NHK勤務を経て早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。詩人。恵泉女学園大学特任教授。文芸評論家。日本文学研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いたろう

23
ブリティッシュ・ロックの歴史から、ロックと哲学の親和性、神秘主義的側面、現代アートとの関係性、カルチャー、ライフスタイルまで。1977年前後のロンドン・パンク・ムーヴメントの衝撃について、あまりページが割かれていないのが若干物足りないものの、読み物として十分面白い。ロックは70年代に頂点に達し、80年代以降衰退期に入ったという言説は、マインドという意味では納得できる。80年代以降はどうしても商業主義的な匂いがする。2013/10/08

阿部義彦

15
図書館本。講談社選書メチエからの一冊。東大卒の詩人で文芸評論家でもある著者だけに、主に思想、哲学の方に踏み込んだ、印象批評とは違った地平にたって、ロックの発祥地 である、英国に軸足を置いた歴史的考察にはじまり、ハードロック、プログレ、カンタベリー派、グラムなど、個々への影響、そして哲学、思想、アート、そして歌詞にまで、細かく分析します。アートスクール出身者が多いのにも注目して、特にブライアン・イーノには一節を設けてアンチ・ミュージシャンとして音楽の境界を拡げたアンビエント以降の影響力を考察。刺激的です。2023/01/15

Koning

14
残念本。現代詩作家で評論家でどっかの大学の講師(教授だかなんだか知らんが)の林なんだけど、やっぱり半端すぎる。「生きのびろ、ことば」でもなんだか詰らん人だなーと思ってたのだがこれは酷いなー。ブリティッシュ・ロックってもカタトニアとかマニックスなんか欠片も出てこないとかありえないだろ。結局の所ロックに乗っかった自分史を哲学してみました的な人文系のダメなとこが出ちゃった本と言うか。編集ちゃんとする!って感じですな(汗2013/11/04

nizimasu

5
イギリスのロックに進歩的な部分を見て歴史を概観しつつカルチュラルスタディーズ的な「トライブ」としてブリティツシュロックを分類していくというきわめてオーソドックスかつうなづけることの多い本である。ロックをハードロックとプログレッシブという視点で分類していくのは、著者が54年生まれということもあり、ついパンク以降に立脚点がある自分としては意外に新鮮。その分、80年代以降の指摘が浅薄で、なぜかトリップホップというかブリストル勢の話など、かなりひとっ飛びでしたがかなり満喫できる満足なないようでした2013/09/04

左手爆弾

4
こりゃダメだ。「ロックの哲学」を語るなどと言っておきながら、筆者が語るのは「60年代以降のエレキギターを使った8ビートのロック」に止まる。ニーチェやハイデガー、アガンベンを引用しているが、本質的にその引用に意味がない。ニーチェのいう「ディオニソス的陶酔」がロックだというなら、ニーチェがその時問題にしていたワーグナーはロックなのだろうか?筆者はそうして、ビートルズ以前の音楽についてロックかそうでないかを語る必要があった。が、哲学がどうのと言っておいて、結局は「あの時代のあれ」としてのロックを語るだけである。2014/08/18

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