もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら まこと新たなる希望なり

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もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら まこと新たなる希望なり

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  • サイズ B6判/ページ数 175p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062196420
  • NDC分類 932
  • Cコード C0074

出版社内容情報

ニューヨークタイムズベストセラー、待望の邦訳!ベイダ―卿に中世の鎧、R2?D2に膨大の台詞、木製のデス・スターが燃える!遥か昔、イギリスのエリザベス朝の時代に、売れっ子の脚本家がいた。その名は、ウィリアム・シェイクスピア。彼は『ハムレット』をはじめ、さまざまな大ヒット演劇を世に送り出したが、唯一、後世に知られていない作品が―『スター・ウォーズ』だ。

現代になり、『スター・ウォーズ』は映画として甦り、多くのファンを魅了したが、このシェイクスピアの脚本が再度発見されるまで、シェイクスピアとスター・ウォーズとのつながりは、忘れられたままだった……。

ユーモアが効いたオリジナルイラストとともに、爆笑パロディ劇の上演!

<第一幕 第三場>
R2?D2の台詞:
この金色のドロイドとは長年の友人だが、
あのべらべらしゃべる舌を止めたいと思うね。

<第三幕 第三場>
ジャバの台詞:
ハン、ハン。落チツケ。パサ・タ・ネイ
オノ・コールキー・マリア。エエ・ヤンギー
デンペリオロ・ティーソー・トゥワ・スパスティック
ワール・ノー。ヤネ・ダ・ポー・ノー。
<第四幕 第六場>
ルークの台詞:
ああ、哀れストームトルーパーよ、おまえなど知らぬ。
だが、僕はおまえから白い装甲服と命とを奪った。
おまえはどのような男だったのだ?
際限なく冗談を言う男か、残忍な男か?
連れ合いがいて、子どももいた男か?
誇りをもって皇帝に仕えた男か?
あるいは完全な平和を望んだ男か?
いずれにしても、お前の代わりとなった男を
許してくれ。それは僕だ。

レイア姫の台詞:
飛ぶ前に幸運を祈ってこのキスを。
私の唇からあなたの頬にこのキスを。
希望と自信をあなたに与えるこのキスを。
いざというとき勇気をもたらすこのキスを。
さあ、このキスを受けて―偶然が与える私の贈り物―
向こう側に着けば、喜べるもの。

<第五幕 第五場>
ハンの台詞:
おまえのタイムリー・ヒットは、どんぴしゃ命中だ。
フォースのつまった一発は、一万分の一の確率で当たったんだ。
亡霊の台詞:
わしを忘れるな。おお、ルーク、わしを忘れるな。
そしてフォースとともにあらんことを。




河合 祥一郎[カワイ ショウイチロウ]
翻訳

イアン・ドースチャー[イアン ドースチャー]
著・文・その他

内容説明

今は昔、内乱の物語。秘密基地より出撃した叛乱軍の宇宙船は、揚々、残虐な銀河帝國に対し、初勝利を収めるに至り、ついに帝國の艦隊は宇宙を彷徨う。戦闘中、叛乱軍の斥候、敵陣へ行き、盗み出した設計図で明らかになる巨大宇宙要塞、デス・スターの全貌。これぞ恐るべき最終兵器。その強力な光線は惑星をも紛砕。レイア姫は、冷酷非道な追っ手を逃れて、今や故郷へとひた急ぐ。なんとかして、設計図を届け、自由な銀河に憧れて、新たなる希望を実現しようとして。我らが芝居は遙か昔、未来ではなし、遠き不幸な銀河に起こりし話。

著者等紹介

ルーカス,ジョージ[ルーカス,ジョージ]
映画プロデューサー、監督、脚本家。『スター・ウォーズ』サーガの生みの親。米カリフォルニア州在住

シェイクスピア,ウィリアム[シェイクスピア,ウィリアム]
1564‐1616年。詩人、劇作家。英語文学史上最高の物書きの一人として称えられている

河合祥一郎[カワイショウイチロウ]
現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はイギリス演劇・表象文化論。著書に『ハムレットは太っていた!』(白水社、第23回サントリー学芸賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

九月猫

51
シェイクスピアもスター・ウォーズも好きだけど「もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら」どうなるか、想像もつかなかった。そうか、こうなるのかー。タイトルと表紙でもわかるように真面目に笑えます。真面目であればあるだけ笑えるパターン。訳者あとがきで大爆笑と紹介されていたルークがストームトルーパーのヘルメットを手に「ああ、哀れストームトルーパーよ」と嘆く場面は挿絵も合わせて吹き出した。今作はEP4。12月にEP5「帝国、逆襲す」、来春にEP6「ジェダイ、帰還せり」が刊行される予定とか。楽しみです。2015/10/14

Saku

10
スターウォーズエピソード4をシェイクスピアが書いていたらという設定で舞台台本化。著者からも訳者からもスターウォーズ愛が感じられノリノリなのが良い。シェイクスピアを読んでいればもっと楽しめたのだろうと思うけれど、読んでなくても注があるので十分に面白い。 R2-D2のセリフが舞台劇なので傍伯として書かれていて、それが結構毒舌なのが笑える。2016/01/10

テツ

9
シェイクスピアがスターウォーズの脚本を書いたら……という一冊。スターウォーズの場面がシェイクスピア好きには馴染みのある文体や表現で繰り広げられる。とことんくだらない。でもそのくだらないことを大真面目にやっていることが素晴らしい。掲載されているイラストもいいね。正直言うとスターウォーズ自体はほとんど見たことがないのだけれど、これを読み終えたらとても見たくなった。秋の夜長にはこういう気軽に笑える本がいいですね。面白かったです。2015/10/05

きゅー

8
シェイクスピアが書いた風な戯曲によるスター・ウォーズエピソード4。スター・ウォーズに関する断片的な知識と、シェイクスピア劇に関するうろ覚えの知識で読むと、ちょっと変なシナリオのようにしか読めないのは自分のせい。とてもおもしろい試みだと思うけど、残念ながら日本語にしてしまうと原文の韻文が再現できないのは翻訳の宿命。とても努力されているのが伝わってくるだけにもったいない印象が強く残った。パロディものなので、スター・ウォーズを愛するファン、あるいはシェイクスピア劇の愛読者のいずれかであれば楽しめるかもしれない。2016/02/24

atik

5
『スター・ウォーズ』をエリザベス朝演劇の体裁で再現した脚本。弱強五歩格の韻律、所々で踏まれる韻、散りばめられたシェイクスピア劇の台詞のパロディなど、「ここまでやるか」と思わせる徹底ぶりには思わずにやけてくる。これらの形式のパロディを日本語訳で見事に再現したのは河合祥一郎氏。河合氏はシェイクスピアやルイス・キャロルの翻訳においても、原文の韻律や言葉遊びを日本語で再現するという芸当をやってのけているが、本書においてもその手腕がいかんなく発揮されている。作者と翻訳者の両作品への思い入れが感じられる本だった。2015/09/19

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