出版社内容情報
これぞ哲学の魅力。カントの「わからなさ」がわかる!
殺人級に難解な「アンチノミー論」を徹底解読。「わからなさ」の代名詞、カントの思索に体当たりする“実践”哲学の書!
哲学書に関しては、語学と似ていて、それにどれほどの時間と労力をかけたかが決め手と言っていいでしょう。たとえその哲学書が現代の潮流に乗っていなくても、掛け値なしの古典(『純粋理性批判』はその典型)であれば、いかに時間と労力を懸けても無駄なことはない。真剣に格闘した経験はあなたの身体の中に沈殿して、次に読む本の糧になる。ずっと理解が易しくなるはずです。……40年以上もカントに付き合っている私は、やはりカントを愛しているのだと思います。……物事の本質を見抜く洞察力や議論の厳密さ・周到さ・徹底さに驚愕し、掛け値なしに偉大だと確信しながら、いたるところに見られるその思い込みや思い違いもなかなか人間味があって「かわいい!」とほくそえみながら、愛しているのです。――<本文「易しくて難しいカント」より>
内容説明
これぞ哲学の魅力。カントの「わからなさ」がわかる!殺人級に難解な「アンチノミー論」を徹底解読。「わからなさ」の代名詞、カントの思索に体当たりする“実践”哲学の書。
目次
難しくて易しいカント
アンチノミーとは何か?
宇宙論的理念
無条件者への無限背進
予盾対当と反対対当
哲学の競技場
世界は時間的始まりを持つか?(第一アンチノミー、テーゼ、アンチテーゼ、時間について)
世界は空間的に無限か?(第一アンチノミー、テーゼ、アンチテーゼ、空間について)
空虚な空間・空虚な時間(第一アンチノミー、注)
世界は無限分割できるか?(第二アンチノミー、テーゼ)
世界は単純な部分から成っているか?(第二アンチノミー、テーゼ)
単子論の弁証的原理(第二アンチノミー、注)
自由は認められるか?(第三アンチノミー、テーゼ、アンチテーゼ)
現象の系列における絶対的な始まり(第三アンチノミー、注)
絶対に必然的な存在社はあるか?(第四アンチノミー、テーゼ、アンチテーゼ)
必然性と偶然性(第四アンチノミー、注)
易しくて難しいカント
著者等紹介
中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年福岡県生れ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。哲学博士(ウィーン大学)。2009年、電気通信大学教授を退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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