講談社ノベルス
スロウハイツの神様〈下〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 317p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061825123
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

『スロウハイツ』二〇二号室。そこには、わたしたちの神様が住んでいる。人気作家チヨダ・コーキが暮らす『スロウハイツ』の住人たちは、平和な日々を送っていた。新たな入居者、加々美莉々亜がくるまでは―。コーキに急接近する莉々亜の存在が、不穏な空気を漂わせるなか、突如判明した驚愕の事実。赤羽環のプライドを脅かすこの事件は、どんな結末を迎えるのか…。環を中心とした『スロウハイツ』の環は、激しい衝突と優しい修復を繰り返しながら、それでもゆっくりと着実に自分たちなりの円を描いていく。未成熟な卵たちが、ここを巣立つ時とは。

著者等紹介

辻村深月[ツジムラミズキ]
1980年2月29日生まれ。千葉大学教育学部卒業。『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。新時代の潮流に突如現れた、エンターテインメント界の期待の大型新人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅわ

222
【図書館】やられた…読後の正直な感想です。登場人物紹介のような上巻を経て、タイトル通りゆっくりと時が流れる青春群像劇だと思って読んでいたので、いろんな意味で裏切られました。下巻は怒涛の展開ですね。黒木さんの企みやチカラ&幹永舞、天使の正体ぐらいまではだいたいわかって…正直、内心得意になっていたのですが…なるほどそうくるかっ!?あのエピソード、この違和感にいろいろ“納得”で、読み終わったらすぐ上巻から再読したくなります。2014/06/10

エンブレムT

208
伏線の回収が見事ですねー!・・・っていうか、ここまで張り巡らせるてると(伏)線っていうより網のようですがw想像とは少しずつ違った方向にそれぞれが着地してみせてくれた、納得と満足のラスト!なるほど、スロウハイツは確かに現代版のトキワ荘。夢や希望の共同生活だけじゃなく、それぞれが己の才能と向き合う痛みを伴う生き方の物語でした。でも、物語のテーマは『愛』なのかー!!うわ~、やられた。食わず嫌い克服どころか、辻村作品の作品内リンクとやらを探す旅にでてしまいそうですwww2010/07/09

ヨミー

139
上巻のスロウな展開に対して、下巻はスピード感ありでスムーズに読めました。すべては最終章への布石、という感じで伏線の回収が見事でやられました。コウちゃんが天使ちゃんに奔走する様子が切なく涙モノでした。コーキも環もお互いに見えないところで救いあっていて、エピローグのラストも今後の二人のいい感じの余韻が残り、読了感もよく面白かったです。明るい話でよかった。また関連本や辻村作品も読んでみたいです。2016/03/23

ゆみねこ

138
最終章で泣かされました!コウちゃん、あなたって人は…。上巻で環に全く共感出来なかったのに、一気に覆させる辻村さんの筆力。あぁ、良い本を読ませてもらいました。「マディ」の意味、2007年にこの作品を書かれていたなんて、素晴らしい。2015/08/05

nyanco

129
ミステリーよりも青春群像劇といった感じ。私は無器用な生き方しかできないすみれに心惹かれた。辻村作品なので、どの文章も伏線か…と気になって読み飛ばすことが出来ない。初期の作品は特に長いので大変。ラストに向けてパタンパタンと伏線が明らかにされていく。やっぱりそうだったのか…、これは気付かなかった…というシーンもあったり。伏線の回収の仕方がとても丁寧で本当に真面目な方だとつくづく思います。2月にコーキの書いた処女作品とされる「v.t.r.」が出版されるので駆け込み読書。まだの方は、どうぞお早めに~!2010/01/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/557889
  • ご注意事項

最近チェックした商品